セクハラ慰謝料の事例を5分で解説!キスなど行為によって大きく変わる!

退職代行
セクハラ慰謝料の事例を5分で解説!キスなど行為によって大きく変わる!

「ディナーデートにいかない?」

「どうして一緒にご飯に行ってくれないの?」

「一緒に入れてドキドキする。嬉しい」

職場でのセクハラで受けたことがある方々、本当に気持ち悪かったことと存じます。

近年はセクハラの悪質さが認知されてきており、石油大手会社の社長でさえ解任されるほどです。

もちろん、従業員でも例外ではなく、場合によっては慰謝料請求の対象になるほどです。

セクハラの慰謝料は行為の内容や悪質性によって大きく変わるため、具体的な事例を通じて理解することが重要です。

セクハラ慰謝料のポイント
  • 5万円から200万円ほどが相場
  • ケースによって大きく変わる
  • 退職となった場合100万円を超えることも
  • 会社へ慰謝料請求することもできる

本記事では、キスなどの身体的接触を含むセクハラ行為の慰謝料相場について、実際の裁判例を交えながら詳しく解説します。

慰謝料請求は時間との勝負

慰謝料請求ができるセクハラ行為一覧

セクハラ 上司

セクハラには様々な形態があり、それぞれ慰謝料請求の対象となる可能性があります。

以下では、具体的にどのような行為が慰謝料請求の対象となるかを、類型別に詳しく説明していきます。

対価型セクハラ

対価型セクハラとは、職務上の地位を利用して性的な関係を強要し、昇進などの利益を与えるセクハラのことです。

具体例としては、上司が部下に対して「昇進させてやるから付き合え」「断ったらクビにするぞ」などと迫る行為が挙げられます。

このタイプのセクハラは、被害者の経済的基盤を脅かす極めて悪質な行為として位置づけられています。

裁判例では、実際に体に触れた場合20万円~100万円から150万円程度と高額になることが多いです。

特に実際に解雇や降格が行われた場合は、慰謝料だけでなく逸失利益についても損害賠償請求が可能となります。

また、立場の違いを利用した卑劣な行為として、精神的苦痛の程度も重く評価される傾向にあります。

※参考判例:東京地方裁判所令和3年9月9日判決 など

環境型セクハラ

環境型セクハラとは、性的な言動が繰り返されることで働く環境が不快なものとなり、被害者の能力発揮が阻害されるセクハラのことです。

具体例としては、性的な冗談やからかい、身体への不適切な接触、性的な内容のメールの送信などが該当します。

このタイプのセクハラは、単発の行為よりも継続的な嫌がらせとしての性格が強く、被害者の精神的負担は深刻です。

慰謝料の相場は行為の内容と継続期間によって20万円から200万円程度まで幅があります。

特に複数の加害者が関与している場合や、会社が適切な対応を怠った場合には、慰謝料額が増額される傾向にあります。

※参考判例:京都地方裁判所令和元年6月28日判決 など

セクハラの慰謝料請求とは

証拠

セクハラの慰謝料請求は、被害者が受けた精神的苦痛に対する金銭的な補償を求める法的手続きです。

セクハラとは

セクハラ(セクシュアルハラスメント)とは、相手の意に反する性的な言動によって、相手に不利益を与えたり不快感を与えたりする行為のことです。

セクハラは被害者の性別に関係なく成立し、同性間でも異性間でも発生する可能性があります。

重要なのは、加害者に悪意がなくても、受け手が不快に感じれば成立することです。

また、一度きりの行為でも十分にセクハラと認められる場合があり、継続性は必須要件ではありません。

職場での地位や権力関係を背景として行われることが多く、被害者は抵抗や拒否が困難な状況に置かれがちです。

このような特徴を持つセクハラは、被害者の人格権を著しく侵害する行為として法的に厳しく対処されています。

セクハラ加害者に慰謝料を請求できる

セクハラの直接的な加害者に対しては、民法709条の不法行為責任に基づいて慰謝料請求を行うことができます。

セクハラ行為は故意または過失による他人の権利侵害に該当し、被害者が受けた精神的苦痛について金銭的な賠償を求めることが可能です。

慰謝料の金額は、セクハラの内容、回数、継続期間、加害者の地位などを総合的に判断して決定されます。

身体的な接触を伴うセクハラの場合、より高額な慰謝料が認められる傾向にあります。

また、加害者が上司など職場で優位な立場にある場合、その地位を濫用した悪質な行為として重く評価されることが多いです。

請求にあたっては、セクハラの事実を証明する証拠の収集が重要となり、メールや録音、日記などの記録が有効な証拠として活用されます。

会社にもセクハラ慰謝料を請求できる

セクハラが発生した場合、加害者だけでなく対応を怠った会社に対しても慰謝料請求が可能です。

会社には男女雇用機会均等法に基づくセクハラ防止義務があり、セクハラが発生した際には適切な対応を取ることが求められています。

具体的には、相談窓口の設置、事実関係の調査、加害者への適切な処分、再発防止策の実施などが義務づけられています。

会社がこれらの義務を怠った場合、使用者責任または安全配慮義務違反として損害賠償責任を負うことになります。

特に、セクハラの事実を知りながら放置した場合や、被害者に対して不利益な扱いをした場合には、会社の責任は重くなります。

セクハラの慰謝料の事例と相場

お金

セクハラの慰謝料は事案の内容によって大きく異なり、実際の裁判例を参考にすることで適切な相場を把握することができます。

慰謝料20万円〜100万円の裁判例

慰謝料20万円から100万円の範囲で認定される事例では、重度な性的言動から中程度の身体的接触まで幅広い行為が含まれています。

東京地裁令和4年1月17日判決:100万円

セクハラがエスカレートし,性的関係を示唆する言動にまで及んだ事例。

東京地裁令和3年9月9日判決:20万円

加害者が抱きつこうと両腕を被害者の体に回した事例。

これらの事例に共通するのは、行為の悪質性がそれほど高くない一方で、被害者の精神的苦痛が一定程度認められることです。

ただし、同じような行為でも継続期間が長い場合や、複数の被害者がいる場合、会社の対応が不適切だった場合などには、慰謝料額が上限に近づく傾向があります。

この金額帯では、被害者の社会復帰が比較的容易であることも考慮されています。

慰謝料200万円以上の裁判例

慰謝料300万円以上が認められる事例は、極めて悪質で深刻な被害を伴うケースに限られています。

京都地裁令和元年6月28日判決:通院慰謝料166万円、後遺障害慰謝料640万円

約3か月の期間にわたって、胸を触る、拒絶したにもかかわらず性交渉に及んだ事例

具体例としては、上司が部下に対して長期間にわたって身体的接触を繰り返し、最終的に被害者が精神的な病気を患って退職せざるを得なくなった事例があります。

このような場合、慰謝料だけでなく治療費や逸失利益も含めて総額500万円を超える損害賠償が認められることもあります。

また、複数の加害者が関与した集団的なセクハラ事例や、会社が被害者の訴えを無視して加害者を庇った事例でも高額な慰謝料が認定されています。

これらの事例では、被害者の人格や尊厳が著しく傷つけられ、社会復帰が困難になるほどの深刻な影響が生じています。

裁判所は、このような重大な人権侵害に対しては厳正な対処が必要として、高額な慰謝料を認定する傾向にあります。

セクハラ慰謝料が増額される事情

ハラスメント

セクハラの慰謝料額は基本的な相場がある一方で、様々な事情により増額される可能性があります。

以下では、それぞれの増額事由について具体的に説明していきます。

セクハラの回数・頻度など

セクハラ行為の回数や頻度が多いほど、慰謝料額も増額される傾向にあります。

一度きりの行為よりも、日常的に継続して行われるセクハラの方が被害者に与える影響は大きく、裁判所もこの点を重視して慰謝料額を決定しています。

例えば、毎日のように性的な発言を受けた場合や、週に数回身体的接触を受けた場合などでは、被害者の精神的な負担が蓄積され、時には精神的な疾患を発症することもあります。

また、長期間にわたって継続したセクハラの場合、被害者の社会復帰に長期的な影響を与えることも考慮されます。

裁判例では、6か月以上継続したセクハラ事例で通常の1.5倍から2倍程度の慰謝料が認められることが多く、特に1年を超える継続的な被害の場合には大幅な増額が期待できます。

セクハラの態様・悪質さ

セクハラ行為の態様や悪質さの程度は、慰謝料額を決定する重要な要素の一つです。

単純な性的発言よりも身体的接触を伴う行為の方が慰謝料額は高くなり、さらに強制的な性的行為に及んだ場合には大幅な増額が認められます。

また、人前で行われるセクハラは被害者の羞恥心を著しく傷つけるため、密室で行われる場合よりも悪質性が高く評価されます。

計画性や常習性が認められる場合も増額事由となり、偶発的な行為よりも意図的で継続的な行為の方が重く処罰されます。

これらの要素が重なると、基本的な相場の2倍から3倍程度まで慰謝料が増額されることがあり、極端な場合には500万円を超える高額な慰謝料が認められることもあります。

セクハラ加害者の職務上の地位

加害者の職務上の地位が高いほど、慰謝料額は増額される傾向にあります。

これは、地位の高い者ほど職場での影響力が大きく、被害者が抵抗や拒否をすることが困難になるためです。

具体的には、部長級以上の管理職が部下に対してセクハラを行った場合が該当します。

特に社長や役員によるセクハラの場合には、会社全体の責任も重く問われ、慰謝料額も大幅に増額される傾向にあります。

さらに、人事権を持つ者によるセクハラは、被害者の今後のキャリアに重大な影響を与える可能性があるため、より高額な慰謝料が認定されます。

裁判所は、地位の濫用による人権侵害を厳しく処罰する姿勢を示しています。

退職を余儀なくされた

セクハラにより被害者が退職を余儀なくされた場合、慰謝料額は大幅に増額されます。

これは、被害者の経済的基盤が失われるだけでなく、キャリア形成にも重大な支障が生じるためです。

退職による慰謝料の増額要素としては、精神的苦痛の深刻さ、経済的損失の大きさ、社会復帰の困難さなどが考慮されます。

特に、被害者が精神的な疾患を発症して長期間の治療が必要になった場合や、転職が困難な専門職であった場合などには、さらなる増額が期待できます。

また、退職に伴う逸失利益についても別途請求することが可能であり、慰謝料と合わせて総額で数百万円の損害賠償が認められることもあります。

会社側の責任も重く問われ、適切な対応を怠った場合には懲罰的な意味合いも込めて高額な慰謝料が認定されます。

会社がセクハラ行為を認識していた

会社がセクハラ行為を認識していたにも関わらず適切な対応を取らなかった場合、慰謝料額は増額されます。

この場合、会社は単なる使用者責任だけでなく、職場環境配慮義務違反としてより重い責任を負うことになります。

具体的には、他の従業員からの報告や被害者本人からの相談があったにも関わらず、、加害者に対して処分を行わなかった場合が該当します。

また、過去に同様の問題を起こした加害者を放置していた場合や、セクハラを黙認するような職場風土があった場合も同様です。

このような事例では、会社の故意または重大な過失が認められるため、慰謝料額は増額されることがあります。

さらに、被害者に対して不利益な扱いをした場合や、口封じを図った場合などには、より一層の増額が認められます。

セクハラの慰謝料を請求する方法と流れ

セクハラの慰謝料を請求するには、適切な手順を踏んで進める必要があります。以下では、具体的な流れと各段階でのポイントを詳しく説明していきます。

セクハラを止めるよう要求する

セクハラ被害を受けた場合、まずは加害者に対して行為の中止を明確に要求することが重要です。

この段階での対応は、被害の拡大を防ぐだけでなく、後の法的手続きにおいて被害者の意思を明確にする証拠としても重要な意味を持ちます。

要求は口頭でも構いませんが、可能であれば書面やメールで行い、記録として残すことが望ましいです。

「そのような行為は不快なので止めてください」「業務に支障が出るので改善してください」といった具体的な表現で、明確に拒否の意思を示すことが大切です。

重要なのは、被害者が明確に拒否していることを示すことであり、これによって加害者の故意性を立証しやすくなります

証拠を収集する

セクハラの慰謝料請求を成功させるためには、十分な証拠の収集が不可欠です。

セクハラは密室で行われることが多く、客観的な証拠が不足しがちですが、様々な方法で証拠を積み重ねることが重要です。

まず、セクハラ行為の内容、日時、場所、状況などを詳細に記録した日記やメモを作成します。これらの記録は、被害の継続性や深刻さを示す重要な証拠となります。

また、セクハラに関連するメールやメッセージ、写真などのデジタル証拠は特に強力な証拠となります。

医師の診断書やカウンセラーの記録も、精神的被害の程度を示す証拠として活用できます。

証拠収集は継続的に行い、できるだけ多角的な証拠を集めることが成功への鍵となります。

会社の相談窓口に内部通報

証拠収集と並行して、会社の相談窓口やハラスメント相談室などに内部通報を行うことが重要です。

内部通報を行う際は、相談内容を文書にまとめて提出し、会社側の対応についても記録を残すようにします。

会社が適切に対応すれば問題の早期解決が期待できますが、不適切な対応をした場合は、それ自体が会社の責任を問う証拠となります。

相談時には、具体的な被害内容、加害者の氏名、希望する解決策などを明確に伝えることが大切です。

また、相談に対する会社の回答や対応策についても詳細に記録し、実際に改善措置が講じられているかを継続的に確認する必要があります。

会社が真摯に対応しない場合は、次の段階として外部機関への相談や法的手続きを検討することになります。

内容証明で慰謝料請求する

会社の内部対応が不十分な場合、次の段階として加害者及び会社に対して、内容証明郵便による慰謝料請求を行います。

内容証明は郵便局が文書の内容と送達の事実を証明する制度で、法的な請求の意思を明確に示すことができます

訴訟で慰謝料請求をする

最終手段として、会社や加害者に対して損害賠償請求訴訟を起こします。

訴訟では、慰謝料の金額や支払い方法について裁判所が判断します。

そのため、裁判所が判断した慰謝料は支払う義務が生まれます。

もし、相手が払うことを拒否しても、「強制執行」によって相手の給与や財産を差し押さえることができます。

訴訟で慰謝料請求を行う場合は、証拠の整理・請求金額の設定・弁護士の活用が成功のカギです。

諦めず、正しい手順で行動することが、慰謝料を確実に受け取るために最も重要です。

まとめ:悪質な場合は100万円を越える

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セクハラの慰謝料は、悪質さによっては100万円を超えることもあります。

もし証拠がない…という場合でも、あきらめる必要はありません。

どんな些細な証拠でも、かき集めることで有効な証拠となる場合があるからです。

セクハラは被害を主張しにくい問題です。

しかし、法律を味方につけることで相手に一矢報いることもできるのです。

セクハラの証拠がない…という方は

セクハラの証拠がなくても、慰謝料請求ができるかもしれません。

一見小さいと思える証拠でも、実は大きな根拠になる可能性があるからです。

  • 記憶を思い起こして書面にまとめる
  • 今から証拠を集める
  • その他小さな証拠

本当に上司を許せない…

退職にまで追いやられてしまった…

という方は、ぜひ当法律事務所に無料相談してみてください。

泣き寝入りせずに取り返す方法を一緒に考えましょう。

慰謝料請求は時間との勝負

フォワード法律事務所 保坂 康介

法律事務所FORWARD 代表弁護士

監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)

弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

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