詐欺に遭ってお金を騙し取られたとき、多くの被害者は「もう返ってこない」と諦めてしまいます。
しかし実際には、適切な対応を取れば詐欺被害のお金が戻ってくる確率を高めることができます。
実際に、振り込め詐欺では30~50%の被害者が全額返金を受けているからです。
本記事では、詐欺の種類ごとの返金率や、お金が返ってくる場合と泣き寝入りになるケースの違い、そして返金の可能性を高める具体的な方法について詳しく解説します。
詐欺被害に遭った方も、今後の予防を考えている方も、ぜひ最後までお読みください。
目次
詐欺のお金が戻ってくるのはどんな場合?

詐欺被害に遭った際、お金が返ってくる確率は状況によって大きく異なります。
以下では、具体的にどのような状況で詐欺のお金が戻ってくるのかを見ていきましょう。
振込先が国内口座かつ残高が残っていた
詐欺被害に気づいてすぐに金融機関へ連絡した場合、振込先の口座に残高が残っていれば返金される可能性が高まります。
金融機関は詐欺被害の申告を受けると、該当する口座を凍結する手続きを取ります。
口座が凍結されれば、犯人はお金を引き出すことができなくなり、被害者への返金手続きが開始されます。
ただし、犯人が既にお金を引き出してしまった後では、残高がないため返ってくる確率は著しく低下します。
そのため、被害に気づいた瞬間にすぐ行動することが極めて重要です。
クレジットカード決済でチャージバックが認められた
クレジットカードで商品やサービスの代金を支払った後に詐欺だと判明した場合、チャージバック制度によってお金が戻ってくる可能性があります。
チャージバックとは、カード会社が不正な取引と認めた場合に、既に行われた決済を取り消して返金する仕組みです。
詐欺被害であることを証明する証拠をカード会社に提出し、調査の結果として不正取引と認定されればチャージバックが実行されます。
この制度は消費者保護の観点から設けられているため、適切に申請すれば返金率は比較的高くなります。
ただし、申請には期限があるため、被害に気づいたら速やかにカード会社へ連絡することが必要です。
弁護士を通じて一部回収に至った
詐欺事件で犯人が特定でき、なおかつ犯人に資産がある場合には、弁護士を通じた民事訴訟によって一部のお金が返ってくる確率があります。
弁護士は法的な手段を用いて犯人の財産を差し押さえたり、交渉によって返金を求めたりすることができます。
特に組織的な詐欺グループの場合、警察の捜査と並行して民事的な回収手続きを進めることで、被害金額の一部が戻ってくるケースもあります。
ただし、犯人が既にお金を使い果たしていたり、所在不明になっていたりする場合は、弁護士を通じても回収は困難です。
それでも、何もせずに泣き寝入りするよりは、専門家に相談して可能性を探る方が賢明です。
詐欺のお金が返ってくる確率・返金率は?

詐欺被害に遭った場合、実際にどれくらいの確率でお金が返ってくるのかは、詐欺の種類によって大きく異なります。
以下では、主要な詐欺の種類ごとに具体的な返金率を見ていきましょう。
※参照サイト
・株式会社キュービック『投資詐欺に関するアンケートを317人に実施!初心者が被害に遭う現状があらためて浮き彫りに』2021年
・金融庁『犯罪利用口座の実態・返金率について~返金率の向上へ向けた検討 ~』2010年
・東京弁護士会『国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点』
振り込め詐欺4類型の全額返金率は30~50%
振り込め詐欺とは、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺の4つの類型を指します。
金融庁の資料によると、これらの振り込め詐欺における全額返金率は概ね30~50%程度とされています。
振り込め詐欺救済法という法律により、被害者は凍結された口座の残高から被害金額の分配を受けることができます。
ただし、犯人がすぐに現金を引き出してしまったり、複数の口座に分散させたりすると、残高が残らず返ってくる確率は下がります。
迅速な対応が返金率を左右する重要な要素となります。
振り込め詐欺救済法の返金率88%は注意!
振り込め詐欺救済法に基づく返金率が88%と高い数字で報告されることがありますが、この数字には注意が必要です。
この88%という返金率は、実際に救済申請を行い、なおかつ凍結口座に残高があった被害者に対する返金割合を示しています。
つまり、既に口座からお金が引き出されてしまった被害者や、そもそも救済申請をしなかった被害者は含まれていません。
実際の全被害者を母数とした場合の返金率はもっと低くなるため、88%という数字だけを見て安心するのは危険です。
闇金の全額返金率は30~40%
闇金とは、法律で定められた金利を大幅に超える違法な利息を請求する貸金業者のことです。
闇金被害における全額返金率は、金融庁の資料によると概ね30~40%程度とされています。
闇金は違法業者であるため、そもそも返済義務がなく、支払ってしまったお金は不当利得として返還請求できます。
弁護士や司法書士が介入することで、闇金業者に対して支払ったお金の返還を求めることができ、一定の割合で返金に成功しています。
ただし、闇金業者は身元を隠していることが多く、連絡が取れなくなったり、既に廃業していたりする場合は返ってくる確率が低下します。
投資詐欺の全額返金率はわずか5.4%
投資詐欺とは、高利回りを謳って投資を勧誘し、実際には運用せずに資金を騙し取る詐欺です。
株式会社キュービックが共同で行った調査によると、投資詐欺における全額返金率はわずか5.4%という極めて低い数字となっています。
投資詐欺の犯人は、集めた資金を海外口座に移したり、複雑な資金の流れを作ったりして追跡を困難にします。
また、被害者が詐欺だと気づくまでに時間がかかることが多く、その間に犯人が資金を使い果たしてしまうことも返金率の低さにつながっています。
それでも、早期に被害に気づき、弁護士や警察に相談することで、わずかでも返ってくる確率を高めることは可能です。
フィッシング詐欺は原則全額補償
フィッシング詐欺とは、偽のウェブサイトやメールを使って個人情報やクレジットカード情報を盗み、不正に利用する詐欺手法です。
多くの金融機関やクレジットカード会社では、フィッシング詐欺による不正利用に対して原則として全額補償する制度を設けています。
これは、本人に重大な過失がない限り、不正利用された金額が全額返金されるということです。
ただし、暗証番号を誰かに教えてしまった場合や、怪しいメールだと気づいていながら情報を入力した場合など、本人に過失があると判断されると補償されないことがあります。
被害に気づいたらすぐに金融機関やカード会社に連絡し、不正利用の申告を行うことが全額補償を受けるための鍵となります。
国際ロマンス詐欺の返金率は極めて低い
国際ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリで知り合った外国人を装う詐欺師が、恋愛感情を利用してお金を騙し取る手口です。
東京弁護士会の資料によると、国際ロマンス詐欺の返金率は極めて低いとされています。
犯人が海外にいることが多く、送金先も海外の口座や仮想通貨であるため、資金の追跡や回収が非常に困難です。
また、被害者自身が「自発的に」お金を送っているため、詐欺だと立証するのも難しく、法的手段による回収も容易ではありません。
それでも、証拠を保全して専門の弁護士に相談することで、わずかながら返ってくる確率を高めることはできます。
詐欺のお金が返ってこない・泣き寝入りになるケース

詐欺被害に遭っても、残念ながらお金が返ってこず、泣き寝入りになってしまうケースも少なくありません。
以下では、泣き寝入りになる具体的なケースを詳しく見ていきましょう。
本人に重大な過失があった場合
金融機関やクレジットカード会社の補償制度は、本人に重大な過失がない場合に限って適用されます。
重大な過失とは、例えば暗証番号を他人に教えてしまった場合や、明らかに怪しいと分かる相手に情報を提供した場合などを指します。
このような場合、被害者自身の注意義務違反と判断され、補償が大幅に減額されたり、そもそも補償を受けられないことがあります。
実質泣き寝入りです。
また、被害を知りながら長期間放置していた場合も、過失と見なされる可能性があります。
補償期間を過ぎてしまった場合
金融機関やクレジットカード会社の補償制度には、申請できる期間が定められています。
多くの場合、不正利用や詐欺被害に気づいてから60日以内などの期限が設定されており、この期間を過ぎると補償が受けられなくなります。
被害に気づくのが遅れたり、申請を後回しにしたりすると、気づいた時には既に補償期間を過ぎていて泣き寝入りになることがあります。
また、振り込め詐欺救済法に基づく救済申請にも期限があるため、迅速な行動が求められます。
被害に遭ったと分かった時点で、すぐに金融機関や警察に連絡することが泣き寝入りを避ける唯一の方法です。
振込先口座が海外にある場合
詐欺の振込先が海外の銀行口座である場合、お金が返ってくる確率は著しく低下します。
国内の金融機関であれば口座凍結などの措置が比較的速やかに行われますが、海外の口座に対しては日本の法律や制度が及びません。
国際的な捜査協力や法的手続きが必要となり、時間もコストも膨大にかかるため、実質的に回収が不可能になることが多いです。
特に国際ロマンス詐欺や投資詐欺では、海外口座や仮想通貨での送金を要求されることが多く、これが泣き寝入りの大きな原因となっています。
送金先が海外である場合は、送金する前に十分に確認し、少しでも怪しいと感じたら送金を中止することが重要です。
返金の可能性があるのにあきらめてしまった場合
詐欺被害に遭った際、多くの被害者は「どうせ返ってこない」と諦めてしまい、何の行動も起こさないことがあります。
しかし実際には、警察や金融機関への届出、弁護士への相談など適切な対応を取ることで、お金が返ってくる確率を高めることができます。
何もせずに諦めてしまうことが、最も大きな泣き寝入りの原因となっているのです。
特に振り込め詐欺や闇金被害では、救済制度や法的手段によって一定の返金率が実現されているため、行動を起こさないのは非常にもったいないことです。
被害に遭ったら、まずは専門家に相談して返金の可能性を確認することが大切です。
詐欺でお金が戻ってくる確率を高める方法は?

詐欺被害に遭った場合でも、適切な対応を取ることでお金が返ってくる確率を高めることができます。
結論として、証拠の保全、迅速な関係機関への連絡、そして弁護士への相談という3つのステップが重要です。
以下では、具体的にどのような方法で返金の確率を高められるのかを解説します。
証拠を保全する
詐欺被害に遭った場合、まず最初に行うべきことは証拠の保全です。
メールやメッセージのやり取り、振込明細、契約書、ウェブサイトの画面キャプチャなど、詐欺に関連するあらゆる情報を記録・保存しておきましょう。
これらの証拠は、警察への被害届提出や、金融機関への補償申請、弁護士による法的手続きなど、あらゆる場面で必要となります。
証拠がなければ、詐欺被害を証明することが困難になり、お金が返ってくる確率は大きく低下します。
特に相手との会話履歴や送金の記録は、被害の事実を立証する上で極めて重要な証拠となるため、絶対に削除しないようにしましょう。
速やかに警察・金融機関・カード会社へ連絡
証拠を保全したら、次に速やかに警察、金融機関、クレジットカード会社へ連絡することが重要です。
警察への被害届提出により、捜査が開始され犯人の特定や逮捕につながる可能性があります。
金融機関への連絡により、振込先の口座を凍結してもらい、残高がある場合は返金手続きを開始できます。
クレジットカード会社への連絡により、チャージバック制度を利用して不正な決済を取り消してもらえる可能性があります。
いずれの対応も、時間が経つほど効果が薄れていくため、被害に気づいたら即座に行動することが、お金が返ってくる確率を高める鍵となります。
弁護士に返金可能性を聞いてみる
詐欺被害に遭った場合、専門の弁護士に相談することで返金の可能性を正確に判断してもらえます。
弁護士は法的知識と経験に基づいて、どのような手段で返金を求められるか、返ってくる確率はどの程度かを教えてくれます。
また、弁護士を通じて民事訴訟を起こしたり、犯人との交渉を行ったりすることで、自力では回収できない金額を取り戻せることもあります。
もちろん、まったくお金が返ってこないケースもあります。
しかし、泣き寝入りする前に、弁護士に相談して返金の可能性を探ることをお勧めします。
詐欺に引っかからないための対策

詐欺被害に遭わないためには、事前の予防策が最も重要です。
以下では、詐欺に引っかからないための具体的な対策を見ていきましょう。
巧妙化した手口を知る
詐欺の手口は年々巧妙化しており、一見すると本物と見分けがつかないようなものも増えています。
例えば、公式サイトそっくりの偽サイトを作成するフィッシング詐欺や、実在する企業や官公庁を装った架空請求など、手口は多様化しています。
最新の詐欺手口を知っておくことで、実際に遭遇したときに「これは詐欺だ」と気づくことができます。
警察庁や消費生活センターのウェブサイトでは、最新の詐欺手口が随時公開されているため、定期的にチェックすることをお勧めします。
知識を持つことが、詐欺から身を守る最も有効な武器となります。
詐欺の共通点を知る
様々な種類の詐欺には、いくつかの共通点があります。
例えば、焦らせる、秘密を守るよう求める、先にお金を要求する、連絡先が不明瞭、話が上手すぎるなどの特徴です。
これらの共通点を知っておくことで、詐欺かどうかを判断する材料にすることができます。
特に「今すぐ決めないと損をする」「誰にも言わないでください」といった言葉が出てきたら、詐欺を疑うべきです。
冷静に考える時間を持ち、家族や友人に相談することで、詐欺に引っかかる確率を大幅に下げることができます。
「簡単に儲かる」「還付金」「暗証番号を教えて」は詐欺!
詐欺師がよく使う典型的なフレーズがいくつかあります。
「簡単に儲かる」「確実に利益が出る」といった投資の勧誘は、ほぼ間違いなく投資詐欺です。
「還付金がある」「過払い金を返します」といった連絡は、還付金詐欺の可能性が極めて高いです。
「暗証番号を教えてください」「キャッシュカードを預かります」という依頼は、絶対に詐欺です。
これらのフレーズを聞いたら、その時点で詐欺だと判断し、一切の情報を提供せず、連絡を断つことが重要です。
まとめ:弁護士なら無料相談0円で返金の可能性を調べられる

詐欺被害に遭った場合、お金が返ってくる確率は詐欺の種類や状況によって大きく異なります。
振り込め詐欺や闇金では30~50%の全額返金率がある一方、投資詐欺では5.4%、国際ロマンス詐欺では極めて低い返金率となっています。
しかし、適切な対応を取ることで返金の確率を高めることは可能です。
証拠を保全し、速やかに警察や金融機関に連絡し、そして弁護士に相談することが重要です。
多くの法律事務所では初回相談を無料で行っており、費用負担なく返金の可能性を調べることができます。
「どうせ返ってこない」と諦めて泣き寝入りするのではなく、まずは専門家に相談して返金の可能性を確認しましょう。
わずかでも返ってくる確率があるなら、行動を起こす価値は十分にあります。
今すぐ弁護士の無料相談を利用して、あなたのお金を取り戻す第一歩を踏み出してください。

法律事務所FORWARD 代表弁護士
監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)
弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。


