「官報に載ると周囲にバレるのでは?」
と不安に思う方も多いでしょう。
結論、官報に掲載されても、周囲にバレる可能性は極めて低いです。
一般の人が日常的に官報をチェックすることはほとんどないからです。
本記事では、自己破産で官報に掲載される情報や、載るタイミング、インターネットでの調べ方について詳しく解説します。
読み終わったときには、官報掲載への不安が和らぎ、自己破産を前向きに検討できるようになると思います。
目次
自己破産すると必ず官報に名前が掲載される

自己破産を申し立てると、破産者の情報が必ず官報に掲載されます。
法律で定められた手続きの一部だからです。
破産法では、債権者や利害関係人に自己破産の事実を広く知らせることを目的として、官報への掲載を義務付けています。
つまり、自己破産をする以上、官報掲載を避けることはできません。
官報掲載によって破産バレする可能性は低い
官報に掲載されても、周囲に自己破産がバレる可能性は非常に低いです。
一般の人が官報を日常的に見ることはほとんどないからです。
金融機関や信用情報機関など、ごく限られた専門職の人たちが業務上チェックするにとどまります。
さらに、2025年7月から官報の電子化に伴い、プライバシーに配慮が必要な記事は公開期間が90日に限定され、名前での検索もできなくなりました。
官報に掲載されても、実際に知られるリスクは極めて限定的といえます。
官報とは?

国が発行する機関誌のこと
官報とは、国が発行する公式な機関紙です。
政府や各省庁が国民に知らせる必要がある情報を掲載しています。
現在は内閣府が発行を所管し、独立行政法人国立印刷局が編集・発行業務を請け負っています。
行政機関の休日を除いて毎日発行され、午前8時30分に官報発行サイトに掲載されます。
官報は、国の法令や公示事項を国民に周知するための重要な媒体なのです。
官報の記事は3種類
官報に掲載される記事は、大きく3つの種類に分けられます。
- 法律や政令、条約など
- 政府の人事異動、国家資格の登録者、入札の告知など
- 破産や会社更生、相続などの情報が掲載されます。
自己破産の情報は、裁判所公告として官報に載せられることになります。
自己破産で官報に載る情報
自己破産で官報に掲載される情報は限定的です。債権者が破産者を特定できる最低限の情報のみが載るからです。
- 破産者の氏名、住所(市区町村まで)
- 事件番号
- 決定の日時
などが掲載されます。
電話番号、メールアドレス、借金の金額、破産に至った理由などの詳細な情報は掲載されません。
掲載される内容は数行程度の簡潔なもので、他の公告と同じ形式で並んでいるため特別に目立つことはありません。
自己破産情報が官報に載るタイミングは2回

自己破産の情報が官報に掲載されるのは、通常2回です。
1回目は破産手続開始決定時、2回目は免責許可決定時に掲載されます。
1回目:手続き開始時
1回目の官報掲載は、破産手続開始決定がされたときです。
破産手続が正式に始まったことを債権者に知らせる必要があるからです。
裁判所へ自己破産の申立てを行い、破産手続開始決定が出されると、その約2週間後に官報に掲載されます。
同時廃止事件の場合、破産手続開始決定と廃止決定が同時に出されるため、1回目と2回目がまとめて掲載されることもあります。
手続き開始時の掲載は、すべての債権者が破産手続に参加する機会を保障するための仕組みです。
2回目:免責決定時
2回目の官報掲載は、免責許可決定が出されたときです。
借金の返済義務が免除されることを公に知らせる必要があるからです。
免責許可決定は、破産手続開始決定から通常3か月から6か月後に出されます。
決定から約2週間後に官報に掲載され、掲載から2週間経過すると免責が確定します。
免責決定時の掲載によって、自己破産の手続きが完了したことが公的に記録されることになります。
官報に掲載されても自己破産が周囲にバレない理由

名前検索ができなくなったから
官報に掲載されても、名前で検索してバレることはありません。
2025年7月の法改正により、プライバシーに配慮が必要な記事は画像化処理されるようになったからです。
以前は有料の官報情報検索サービスで、氏名などのテキスト検索が可能でした。
法改正後は、自己破産などの記事がPDFの画像データで提供されるため、テキストによる検索が困難になりました。
つまり、誰かが意図的に名前で検索しても、自己破産の情報を見つけることはほぼできなくなったのです。
90日を過ぎるとネットで閲覧できないから
官報に掲載された自己破産の情報は、90日を過ぎるとインターネットで閲覧できなくなります。
プライバシーへの配慮のため、公開期間が制限されているからです。
官報発行サイトでは、発行から原則90日間は官報全体を無料で閲覧・ダウンロードできます。
90日経過後は、自己破産などプライバシーへの配慮が必要な記事は閲覧・ダウンロードできなくなります。
半永久的にネット上に残り続けるわけではないため、時間が経てば閲覧のリスクはさらに低くなります。
そもそも一般人は官報を見ないから
官報が原因で自己破産がバレることはほとんどありません。
一般の人が日常的に官報をチェックすることはないからです。
官報を業務上確認しているのは、金融機関、信用情報機関、区役所の担当者など、ごく限られた専門職の人たちだけです。
家族や友人、職場の同僚が趣味で官報を読んでいる可能性は極めて低いといえます。
官報に掲載されても、実際に周囲の人に知られる可能性は非常に限定的なのです。
官報で自己破産情報を閲覧する方法・調べ方

紙媒体の官報を購入する
紙媒体の官報を購入して閲覧する方法があります。全国の官報サービスセンターで購入できるからです。
官報は1部143円(税込)で販売されており、発行日の午前8時30分に国立印刷局と東京都官報販売所に掲示されます。
過去の官報のバックナンバーは1年前までのものがあり、在庫売り切れ次第、販売終了となります。
ただし、わざわざ紙媒体を購入して確認する一般の人はほとんどいないため、紙媒体からバレる可能性は極めて低いです。
インターネットで閲覧する
インターネットで官報を閲覧する方法が最も手軽です。
内閣府の官報発行サイトで無料公開されているからです。
発行から原則90日間は、官報全体を無料で閲覧・ダウンロードできます。
90日を過ぎた自己破産情報を調べたい場合は、有料の官報情報検索サービスを利用する必要があります。
官報情報検索サービスは、昭和22年5月3日以降の官報を検索・閲覧できる会員制の有料サービスです。
図書館で閲覧する
全国の図書館で官報を閲覧することができます。
多くの公共図書館が官報を所蔵しているからです。
国立国会図書館では官報を半永久的に保存しており、各地の都道府県立図書館でも一定年数保管されています。
また、多くの図書館では有料の官報情報検索サービスを契約しており、来館者が無料で利用できるようになっています。
図書館で官報を閲覧する際は、官報情報検索サービスの有無を事前に確認するとよいでしょう。
自己破産で官報に掲載されるデメリット

周囲の人にバレるリスクがわずかにある
官報に掲載されることで、周囲の人にバレるリスクがわずかながら存在します。
金融業界や信用が重視される業界に転職する際、官報をチェックされる可能性があるからです。
士業や金融関係の職業では、採用時に官報を調べられて不採用となるケースもあります。
ただし、一般的な職種や企業への就職活動では、官報を調べられることはほとんどありません。
周囲にバレるリスクは極めて限定的ですが、ゼロではないことを理解しておく必要があります。
手続き費用がかかる
官報に掲載するための費用が発生します。
破産者が裁判所に官報公告費を納める必要があるからです。
官報公告費は、同時廃止事件で1万円から1万7000円程度が相場です。
掲載されたいわけでもないのに費用を支払わなければならないのは納得がいかないかもしれません。
しかし、破産手続をするには官報公告費を必ず納めなければならないのです。
闇金業者から勧誘を受ける可能性がある
官報に掲載されると、闇金業者から勧誘を受ける可能性があります。
闇金業者が官報をチェックして、自己破産者を狙ってダイレクトメールを送ってくるからです。
経済的な余裕がない破産者に対して、小口で融資し、高利で返済を求めるのが闇金の手口です。
自己破産後は原則として7年間は再度の破産ができないため、闇金からの誘いに乗ると取り返しのつかないことになります。
闇金からのダイレクトメールが届いても、絶対に応じないように注意する必要があります。
官報と自己破産についてよくある質問

なぜ自己破産すると官報に載る?
債権者に自己破産の事実を知らせ、破産手続に参加する機会を提供するためです。
官報への掲載は、債権者の権利保護と金融システムの健全性維持のために必要な仕組みなのです。
官報はいつまで掲載される?
官報に掲載された自己破産の情報は、インターネット上では90日間公開されます。
ただし、紙媒体の官報は国立国会図書館で半永久的に保存されており、各地の図書館でも一定年数保管されます。
破産の情報は官報のどこに載る?
破産の情報は、官報の号外の「公告」という部分に掲載されます。
具体的には、裁判所の破産、免責、再生関係という項目の中に記載されます。
掲載される内容は、住所や氏名、事件番号、決定の日時などの基本情報です。
特定の人の情報だけが目立つわけではなく、他の多くの公告と同じ形式で掲載されています。
官報への掲載を拒否することはできる?
官報への掲載を拒否することはできません。
破産法により、官報への掲載が法律で定められているからです。
ただし、氏名や住所に誤りがあった場合には、訂正の申し立てが可能です。
官報に掲載されずに債務整理する方法はある?
官報に掲載されずに債務整理する方法として、任意整理があります。
任意整理は裁判所を通さずに債権者と直接交渉する手続きだからです。
将来の利息をカットして元本のみを分割返済する形になるため、支払総額を大幅に抑えられます。
官報への掲載を避けたい場合は、任意整理を検討するのも一つの選択肢です。
まとめ:自己破産で官報に載ってもバレるリスクは少ない

自己破産をすると官報に名前が掲載されますが、周囲にバレるリスクは極めて低いです。
一般の人が日常的に官報を見ることはほとんどないからです。
さらに、2025年7月の法改正により、自己破産情報は90日後にネットで閲覧できなくなり、名前での検索も困難になりました。
官報掲載を過度に心配する必要はありません。
自己破産は、返済不能な借金をゼロにして生活を立て直すための正当な制度です。
官報掲載というデメリットはあっても、借金の重圧から解放されるメリットの方がはるかに大きいといえます。
家族にバレずに自己破産したい方は…
家族にバレずに自己破産したい方は、弁護士に相談することをオススメします。
自己破産では一家全体の収支資料が求められるため、同居の家族にバレる可能性が高いからです。
しかし、弁護士に依頼すれば、家族への影響を最小限に抑えながら手続きを進める方法をアドバイスしてもらえます。
法律事務所FORWARDでは、借金問題の無料相談を受け付けています。
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借金問題は、一人で抱え込まず専門家に相談することが解決への第一歩です。

法律事務所FORWARD 代表弁護士
監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)
弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

