任意整理で一括返済するメリットは?信用情報への影響や一括請求が払えない対策も解説

債務整理
任意整理で一括返済するメリットは?信用情報への影響や一括請求が払えない対策も解説

任意整理を行った後、資金的な余裕ができて一括返済を検討する方は少なくありません。

一括返済すれば早く借金から解放される!

と感じるかもしれませんが、実はデメリットの方が大きいです。

  • 返済総額はまず変わらない
  • 了承されると取り消しができない
  • 返済後の生活が苦しくなりがち

この記事では、任意整理後の一括返済におけるメリットとデメリットを詳しく解説します。

また、任意整理中に一括請求された場合の対処法や信用情報への影響についても説明するため、返済に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

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任意整理後に一括返済するメリットは少ない

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任意整理後に一括返済を行っても、実際には得られるメリットは限定的です。

むしろ、一度決めた和解内容を変更することでデメリットが生じる可能性もあります。

以下では、任意整理後の一括返済でメリットが少ない理由を具体的に解説します。

返済総額はまず変わらない

任意整理で和解が成立した後は、基本的に返済総額が変わりません。

任意整理では将来利息のカットが主な減額内容となり、元本は原則として全額返済する必要があるからです。

たとえば、100万円の借金を任意整理して3年間で分割返済する和解が成立した場合、一括返済しても返済総額は100万円のままです。

和解成立後に債権者が大幅な減額に応じるケースはほとんどありません。

そのため、一括返済によって返済総額を減らせる可能性は極めて低いといえます。

取り消しが効かなくなる

一括返済を債権者が承諾すると、その決定を後から取り消すことはできません。

債権者との合意は法的な拘束力を持つため、一度決定した内容を覆すことは困難だからです。

たとえば、まとまった資金で一括返済した後に急な医療費が必要になった場合でも、支払った金額を返してもらうことはできません。

分割返済であれば、支払いが困難になった際に再和解の交渉ができる可能性があります。

一括返済は不可逆的な決定となるため、慎重な判断が求められます。

任意整理は債権者との交渉で一括返済が可能

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任意整理では、債権者との交渉次第で一括返済が可能になります。

任意整理は裁判所を通さない私的な交渉手続きであり、債権者と債務者の合意があれば柔軟な返済方法を選択できるからです。

たとえば、和解成立時に分割返済で合意した後でも、債権者に相談して一括返済に変更することができます。

ただし、一括返済への変更は必ず弁護士や司法書士に相談してから進めるべきです。

専門家を通さずに直接債権者と交渉すると、和解条件が不利になったり、後でトラブルになったりする可能性があるからです。

日本弁護士連合会の「債務整理事件処理の規律を定める規程」でも、弁護士が受任した事件については債務者が直接債権者と交渉することを禁じています。

出典:日本弁護士連合会「債務整理事件処理の規律を定める規程」

任意整理後に一括返済するメリット

merit メリット

任意整理後に一括返済を行うメリットは、状況によっては存在します。

以下では、任意整理後に一括返済を行う具体的なメリットを解説します。

返済総額を減額できるかもしれない

一括返済の交渉によっては、債権者が返済総額の減額に応じる可能性があります。

債権者にとっても、長期の分割返済よりも確実に回収できる一括返済の方が魅力的な場合があるからです。

たとえば、100万円の債務に対して80万円の一括返済を提案し、債権者が受け入れれば20万円の減額が実現します。

ただし、減額交渉が成功するかどうかは債権者の判断次第であり、必ず応じてくれるわけではありません。

交渉は弁護士や司法書士を通じて行うことで、成功率を高めることができます。

早く返済した分ブラックリスト期間が短くなる

一括返済によって完済すれば、信用情報機関のブラックリスト期間が短くなります。

任意整理の情報は完済から約5年間記録されるため、早く完済すればその分早く事故情報が消えるからです。

たとえば、3年の分割返済計画を1年目に一括返済で完済すれば、ブラックリスト解除までの期間が約2年短縮されます。

ただし、返済から約5年間という期間は短縮されないので注意が必要です。

早期に新たなクレジットカードやローンの利用を再開したい方にとって、このメリットは大きいといえます。

精神的な負担から開放される

一括返済によって借金を完済すれば、毎月の返済から解放されて精神的な負担が軽減されます。

長期間にわたる分割返済は、毎月の支払いを気にしなければならず、心理的なストレスが続くからです。

たとえば、3年間の返済計画では36回の支払いが必要ですが、一括返済すれば1回で完済できます。

返済日を忘れる心配や、支払いが遅れるリスクからも解放されます。

借金問題が解決したという達成感を得られることも、精神的な健康にとって重要なメリットです。

任意整理後に一括返済するデメリット

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任意整理後の一括返済には、無視できないデメリットが存在します。

以下では、任意整理後に一括返済する際の具体的なデメリットを解説します。

特定の業者にだけ返済するとリスクがある

複数の債権者がいる場合、特定の業者にだけ一括返済するとリスクが生じます。

債権者平等の原則に反する行為とみなされ、他の債権者から訴訟を起こされる可能性があるからです。

たとえば、A社とB社に債務がある状態でA社にだけ一括返済すると、B社が不当な扱いを受けたと主張する可能性があります。

破産法でも、債権者平等の原則が定められており、特定の債権者への優先的な弁済は偏頗弁済として問題視されます。

すべての債権者に対して公平に返済することが重要です。

一度了承されると取り消しができない

一括返済を債権者が了承した後は、その決定を取り消すことができません。

債権者との合意は契約として成立するため、一方的に撤回することは法的に認められないからです。

たとえば、一括返済した後に急な出費が必要になっても、支払った金額を返してもらうことはできません。

民法上、契約の取消しができるのは詐欺などの特別な事情がある場合に限られます。

単に資金繰りが苦しくなったという理由では取消しは認められません。

一括返済後の生活が苦しくなる

一括返済によって手元の資金がなくなると、その後の生活が苦しくなる可能性があります。

まとまった金額を一度に支払うことで、緊急時の備えがなくなってしまうからです。

たとえば、貯金の大部分を一括返済に充てた後に病気や失業などの事態が発生すると、生活費を払えなくなります。

生活の安定を維持するためには、一定の生活資金を確保しておくことが重要です。

まとまったお金が必要になる

一括返済には、まとまった金額が必要になります。

分割返済であれば月々の負担は軽くなりますが、一括返済では一度に全額を用意しなければならないからです。

たとえば、月3万円の分割返済であれば対応できても、100万円の一括返済となると資金調達が困難になります。

親族からの借入れや退職金の利用など、資金源を確保する必要があります。

無理に資金を調達すると、新たな借金を作ってしまうリスクもあるため注意が必要です。

任意整理後に一括返済したいときは?

ポイント

任意整理後に一括返済を検討する場合は、適切な手順を踏むことが重要です。

以下では、任意整理後に一括返済したいときの具体的な対応方法を解説します。

必ず依頼先の専門家に相談する

一括返済を検討する際は、必ず任意整理を依頼した弁護士や司法書士に相談してください。

専門家を通さずに直接債権者と交渉すると、和解条件が不利になったり、法的なトラブルに発展したりする可能性があるからです。

たとえば、債務者が直接交渉した場合、債権者が追加の返済を要求してくる可能性があります。

日本弁護士連合会の規程でも、受任した弁護士がいる場合には債務者が直接交渉することを禁じています。

専門家に相談することで、適切な交渉と法的保護を受けられます。

生活資金は必ず確保しておく

一括返済を行う前に、必ず生活資金を確保しておくことが重要です。

手元に資金がない状態で一括返済すると、その後の生活が立ち行かなくなる可能性があるからです。

たとえば、貯金が150万円ある場合、100万円の一括返済を行うと残りは50万円になってしまいます。

一括返済後も最低3か月分の生活費が残るように計画を立ててください。

無理に繰り上げ返済をしない

無理な繰り上げ返済は避けるべきです。

資金的な余裕がない状態で返済を急ぐと、生活が破綻するリスクが高まるからです。

たとえば、毎月ギリギリの生活をしている状態で繰り上げ返済すると、急な医療費や冠婚葬祭の出費に対応できなくなります。

返済計画は当初の和解条件に従って進めることが基本です。

繰り上げ返済を検討する場合は、必ず専門家に相談して慎重に判断してください。

任意整理で一括請求されたときのケース別対処法

注意

任意整理中に一括請求された場合、適切な対処法を選択することが重要です。

以下では、任意整理で一括請求されたときの具体的な対処法を解説します。

再和解できるか交渉する

一括請求を受けた場合、まずは再和解できるか債権者と交渉することが重要です。

返済が困難になった理由を説明し、新たな返済計画を提案することで、債権者が柔軟に対応してくれる可能性があるからです。

たとえば、病気による収入減少や失業などのやむを得ない事情がある場合、債権者が再和解に応じるケースがあります。

再和解の交渉は必ず弁護士や司法書士を通じて行ってください。

専門家が間に入ることで、債権者との交渉がスムーズに進み、より有利な条件を引き出せる可能性が高まります。

追加介入を検討する

他に返済可能な借金がある場合は、追加介入を検討することができます。

追加介入とは、当初の任意整理に含めなかった債権者を新たに対象に加えることで、返済の負担を軽減する方法です。

たとえば、A社とB社の借金を任意整理し、C社は対象外にしていた場合、C社も含めて任意整理することで全体の返済額を調整できます。

追加介入によって、毎月の返済額を減らし、返済を継続しやすくなります。

ただし、追加介入にも弁護士費用や司法書士費用がかかるため、専門家と相談して判断してください。

個人再生・自己破産に切り替える

任意整理での返済が困難な場合は、個人再生や自己破産への切り替えを検討すべきです。

任意整理は収入がある前提の手続きであり、返済能力がない場合は他の債務整理方法が適しているからです。

たとえば、個人再生では債務を最大で5分の1まで減額できる可能性があります。

裁判所の「司法統計」によると、令和4年度の個人再生の新受件数は12,911件、自己破産の新受件数は69,345件となっています。

専門家に相談して、自分の状況に最も適した債務整理方法を選択してください。

出典:裁判所「司法統計

任意整理の一括返済についてよくある質問

質問 疑問 Q&A

任意整理の一括返済については、多くの方が疑問や不安を抱えています。

以下では、任意整理の一括返済に関してよくある質問に回答します。

一括返済すると信用情報に傷がつく?

信用情報に新たな傷がつくことはありません。

任意整理を行った時点で既に信用情報には事故情報が登録されており、一括返済はその情報を早く消すための手段だからです。

たとえば、任意整理を開始した時点で信用情報機関に「債務整理」の記録が残ります。

一括返済によって完済すれば、その時点から5年後に事故情報が削除されます。

繰り上げ返済の場合はどうすればいい?

必ず依頼した弁護士や司法書士に相談してください。

繰り上げ返済は和解条件の変更にあたるため、債権者との再交渉が必要になる可能性があるからです。

まとめ:任意整理後の一括返済はデメリットが大きいので慎重に

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任意整理後の一括返済は、ブラックリスト期間の短縮や精神的な負担の軽減というメリットがあります。

しかし、返済総額がほとんど変わらないこと、取り消しができないこと、生活資金が不足するリスクがあることなど、デメリットも多く存在します。

特定の債権者だけに一括返済すると偏頗弁済として法的な問題になる可能性もあります。

一括返済を検討する場合は、必ず依頼した弁護士や司法書士に相談し、生活資金を十分に確保した上で慎重に判断してください。

払えないからといって放置せず、早めに専門家に相談することで、適切な解決策を見つけることができます。

借金問題でお困りの方は、フォワード法律事務所にご相談ください。

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フォワード法律事務所 保坂 康介

法律事務所FORWARD 代表弁護士

監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)

弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

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