借金が時効かどうか調べるのは個人では難しい!時効援用の条件をわかりやすく解説

債務整理
借金が時効かどうか調べるのは個人では難しい!時効援用の条件をわかりやすく解説

借金って時効があるらしいけど、自分も当てはまる?

確かに、借金には時効制度があります。

しかし、借金の時効を成立させること自体、個人では非常に難しいです。

なぜなら、時効の成立には複数の条件があり、さらに時効が中断(更新)される要因もあるからです。

また、時効援用の手続きに失敗すると、時効が更新されてしまい、借金の返済義務が復活してしまいます。

本記事では、借金が時効かどうか調べる方法、時効援用の条件、個人で時効援用を行うリスク、そして時効が成立しなかった場合の解決方法について詳しく解説します。

最後まで読むことで、借金問題への正しい対処法が理解できるはずです。

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借金の時効が成立する条件

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借金の時効が成立するには、単に年月が経過すれば良いわけではありません。

法的に定められた複数の条件をすべて満たす必要があります。

最後の返済期日から5年以上経過

借金の時効期間は、最後の返済期日から原則5年です。

この期間は民法第166条第1項によって定められています。

重要なポイントは、単に借りてから5年ではなく、最後に返済した日または返済期日のいずれか遅い日から計算を開始することです。

たとえば、最後に返済したのが2018年1月10日であれば、2023年1月10日が時効の起算点となります。

なお、2020年4月1日の民法改正前に発生した借金については、商事債権なら5年、個人間の借金なら10年という旧規定が適用される場合もあります。

このように、いつ借金をしたかによって適用される法律が異なるため、個人で正確に判断することは困難です。

時効が更新・猶予されていない

5年が経過しても、時効が更新または猶予されている場合、借金の返済義務は消滅しません

時効の更新とは、時効期間がリセットされ、ゼロから再カウントされることを意味します。

主な時効の更新事由には、裁判所からの支払督促や訴訟、債務者が借金の存在を認める債務の承認などがあります。

一方、時効の猶予は、一定期間だけ時効の進行が止まる状態です。

例えば、債権者が裁判所に訴訟を提起した時点から判決が確定するまでの間は、時効の進行が猶予されます。

これらの事実があると、たとえ5年経過していても時効は成立しません。

2点満たしたうえで時効援用の手続きを行う

5年の経過と時効の更新・猶予がないという2つの条件を満たしたとしても、それだけでは借金は消滅しません。

借金を消滅させるには、債権者に対して「時効を援用します」という意思表示を行う必要があります。

この手続きを時効援用といいます。

時効援用は通常、内容証明郵便を使って債権者に通知する形で行います。

内容証明郵便を使うことで、いつ、誰が、どのような内容を送ったのかを公的に証明できるからです。

時効援用の手続きに不備があると、時効が認められずに借金が残ってしまうリスクがあります。

また、誤った時期に時効援用を行うと、債務の承認とみなされ時効が更新される危険もあるため、専門家への相談が不可欠です。

借金が時効かどうか調べる方法

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借金が時効になっているかどうかを確認するには、いくつかの方法があります。

しかし、個人で正確に判断するのは極めて困難です。

時効の成立には法的な要件が複数あり、それぞれを正確に把握する必要があるからです。

借り入れ先からの通知書・督促状を調べる

まずは、手元にある通知書や督促状を確認しましょう。

これらの書類には、最後の返済期日や借金の残高、取引履歴などの情報が記載されています。

特に重要なのは「最終返済日」または「期限の利益喪失日」という項目です。

期限の利益喪失日とは、借金を分割で返済する権利を失った日のことで、通常は支払いが滞った日から2~3か月後に設定されます。

この日から5年が経過していれば、時効が成立している可能性があります。

ただし、督促状が頻繁に届いている場合、時効の進行が止まっている可能性もあるため注意が必要です。

信用情報の開示請求を行う

信用情報機関に登録されている情報を開示請求することで、借金の状況を確認できます。

日本には3つの信用情報機関があり、それぞれに開示請求が可能です。

信用情報には、契約日、最終返済日、延滞の有無などが記録されており、これらの情報から時効期間の経過を推測できます

ただし、信用情報に記載されている情報と実際の法的な時効の成立は必ずしも一致しません。

信用情報機関の記録は、あくまで参考情報として捉えるべきです。

また、時効が成立した借金であっても、信用情報からは自動的に削除されないため、開示請求だけで完全な判断はできません。

裁判所からの訴状が届いていないか確認する

債権者が裁判所に訴訟を提起している場合、裁判所から訴状や支払督促が届きます。

もし届いていた場合、時効が更新されている可能性が極めて高いです。

特に、支払督促に対して異議を申し立てず放置してしまうと、そのまま判決と同じ効力を持つ仮執行宣言が付与されます。

こうなると、時効は確定的に中断し、新たに5年の時効期間が開始します。

また、過去に裁判を起こされた記憶がある場合も要注意です。

判決が確定していれば、その時点で時効は更新されています。

「債務の承認」をしていないか思い出す

債務の承認とは、借金の存在を認める行為のことです。

たとえ口頭であっても「支払います」「少し待ってください」などと言った場合、債務の承認に該当します。

債務の承認をすると、その時点で時効は更新され、ゼロから再カウントされます。

また、1円でも返済した場合も債務の承認となり、時効は更新されます。

過去数年の間に、債権者と連絡を取ったり、少額でも返済したりした記憶がある場合、時効は成立していない可能性が高いです。

このように、債務の承認は意識せずに行ってしまうケースが多く、時効の成立を阻む大きな要因となります。

借金の時効援用を個人で行うのが難しい理由

ワンポイント

借金の時効援用を個人で行うことは、法律の知識と正確な手続きが必要になるため非常に難しいです。

専門家の力を借りずに手続きを進めると、失敗して状況が悪化するリスクがあります。

ここでは、個人で時効援用を行うのが難しい具体的な理由を2つ解説します。

時効の成立条件を満たすこと自体難しいから

まず、時効が成立する条件を正確に判断することが極めて困難です。

5年という期間の計算だけでなく、時効が更新されていないか、猶予されていないかを確認する必要があるからです。

たとえば、債権者が裁判所に訴えを提起していた場合、判決確定から10年間は時効が延びます。

また、債務の承認があった場合も時効は更新されるため、過去のやり取りを正確に把握しなければなりません。

さらに、借金の種類によっては適用される法律が異なることもあり、個人での判断は極めてリスクが高いです。

こうした法的判断を誤ると、時効援用自体が無効となり、借金が残り続けることになります。

失敗すると時効が更新されてしまうから

時効援用の手続きに失敗すると、かえって時効が更新される危険があります。

たとえば、時効が成立していないのに時効援用を主張すると、その行為自体が債務の承認とみなされる可能性があるのです。

また、債権者に連絡を取る際に誤った発言をすることで、意図せず債務を認めてしまうこともあります。

時効援用は一度きりのチャンスであり、失敗すると取り返しがつきません

専門家に依頼すれば、こうしたリスクを大幅に減らせます。

弁護士は法的な判断と手続きを正確に行うため、個人で進めるよりも成功率が格段に高まります。

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借金が時効かどうか調べる際の注意点

借金が時効かどうかを調べる際には、慎重に行動する必要があります。

誤った行動を取ると、時効が更新されて借金の返済義務が復活してしまうからです。

ここでは、特に注意すべき3つのポイントを解説します。

借り入れ先に直接確認しない

借金が時効になっているかを確認するために、借り入れ先に直接問い合わせることは絶対に避けてください。

電話や窓口で問い合わせた時点で、債務の存在を認めたとみなされる可能性があるからです。

たとえば「時効になっていますか」と尋ねただけでも、借金があることを認識していると判断されかねません。

債権者との接触は、それ自体が時効の更新事由になる危険があります。

どうしても確認が必要な場合は、必ず弁護士を通して行うべきです。

弁護士が代理人として対応すれば、不用意な発言による時効の更新を防げます。

1円でも返済してはいけない

借金の一部でも返済してしまうと、その時点で債務の承認が成立し、時効は更新されます。

たとえ数百円であっても、返済した事実があれば時効期間がゼロからやり直しになるのです。

債権者から「少しでもいいから返済してほしい」と言われても、安易に応じてはいけません。

返済することで時効が成立しなくなり、結果的にすべての借金を返済する義務が復活します。

借金を返したいという気持ちは理解できますが、時効の成立を目指すのであれば、一切の返済を避けるべきです。

判断に迷った場合は、必ず弁護士に相談してから行動しましょう。

口約束でも「支払う」と言ってはいけない

口頭で「支払います」「待ってください」と伝えるだけでも、債務の承認となります。

たとえメモや書面が残っていなくても、電話での発言や対面での会話は証拠として扱われる場合があります。

債権者が録音していれば、その音声データが証拠となり、時効が更新されてしまいます。

また、返済の意思を示すことで、債権者は裁判を起こしやすくなります。

時効が成立する可能性がある場合、債権者との一切のやり取りを避けるべきです。

万が一連絡が来た場合でも、即答せずに弁護士に相談することが最も安全な対応です。

借金の時効援用が失敗・時効が更新される原因

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借金の時効援用は、正しい手順で行わなければ失敗します。

失敗すると時効が更新され、再び借金の返済義務が発生します。

ここでは、時効援用が失敗する主な原因を3つ紹介します。

債権者が裁判を起こす

債権者が裁判所に訴訟や支払督促を申し立てた場合、時効は更新されます。

裁判が確定すると、その時点から新たに10年の時効期間が開始します。

また、支払督促に対して異議を申し立てずに放置すると、仮執行宣言が付与され、判決と同じ効力を持ちます。

こうなると、時効は完全に中断し、強制執行の手続きも可能になります。

裁判所からの書類が届いた場合は、すぐに弁護士に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

放置すると取り返しのつかない事態になるため、迅速な対応が求められます。

債権者に対して「返済する」と伝えてしまう

債権者に対して「返済する」と伝えると、債務の承認となり時効が更新されます。

この承認は、書面だけでなく口頭でも成立します

たとえば、電話で「少し待ってもらえれば払います」と伝えただけでも、債務の承認とみなされます。

また、一部でも返済した場合は、より明確な債務の承認となり、時効は確実に更新されます。

債権者からの電話や訪問に対しては、安易に返答せず、まずは弁護士に相談することが重要です。

特に、長期間返済していなかった借金について連絡があった場合は、時効の可能性があるため慎重に対応すべきです。

時効完成日を間違えて時効援用をしてしまう

時効の完成日を誤って計算し、まだ時効が成立していないのに時効援用を主張すると、失敗します

それどころか、時効援用の主張自体が債務の承認とみなされ、時効が更新される危険があります。

時効の起算日は、最後の返済日または期限の利益喪失日のいずれか遅い方です。

この日付を正確に把握し、そこから5年が経過しているかを確認する必要があります。

さらに、途中で時効の更新事由がないかも確認しなければなりません。

個人で正確に計算することは極めて難しいため、必ず弁護士に依頼して確認することをおすすめします。

借金の時効について弁護士に相談すべき理由

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借金の時効については、専門家である弁護士に相談することが最も確実です。

個人で判断して行動すると、失敗して状況が悪化するリスクが高いからです。

ここでは、弁護士に相談すべき具体的な理由を3つ解説します。

失敗するリスクが大幅に下がる

弁護士に依頼することで、時効援用に失敗するリスクを大幅に下げられます。

弁護士は法律の専門家であり、時効の成立要件を正確に判断できるからです。

たとえば、時効の起算日の計算、時効の更新や猶予の有無、債務の承認があったかどうかなど、複雑な法的判断を正確に行います。

また、内容証明郵便による時効援用の通知も、法的に有効な形式で作成してくれます。

個人で手続きを進めると、些細なミスが命取りになることがありますが、弁護士に任せればそうしたリスクを回避できます。

結果として、時効援用の成功率が格段に高まります

精神的負担を軽減できる

借金問題を抱えていると、日々の督促や返済のプレッシャーで精神的に疲弊します。

弁護士に依頼すれば、債権者からの連絡を弁護士が代理で受けるため、直接的な督促から解放されます。

また、手続きを専門家に任せることで、不安や迷いから解放され、日常生活に集中できるようになります。

借金問題は一人で抱え込むほど深刻化します。

早めに弁護士に相談することで、精神的な負担を大きく軽減できます。

無料相談を実施している法律事務所も多いため、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。

借金が時効にならない場合も債務整理で解決できる

仮に時効が成立していなかったとしても、弁護士に相談すれば他の解決策を提案してもらえます。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産といった方法があり、状況に応じて最適な手段を選べます。

たとえば、時効が成立していなくても任意整理で将来の利息をカットし、返済負担を軽減できる場合があります。

また、借金の総額が大きい場合は個人再生や自己破産を検討することで、生活を立て直すことができます。

弁護士は借金の総額や収入状況を総合的に判断し、最も適した解決方法を提案してくれます。

時効だけにこだわらず、幅広い選択肢から最善の解決策を見つけることが重要です。

借金が時効にならなかったときの借金解決策

お金に困っている人 通帳

借金が時効にならなかった場合でも、諦める必要はありません。

債務整理という法的な手段を使うことで、借金問題を解決できる可能性があります。

ここでは、代表的な3つの債務整理方法を紹介します。

任意整理

任意整理とは、弁護士が債権者と直接交渉し、将来の利息をカットして返済条件を見直す方法です。

裁判所を通さないため、手続きが比較的簡単で費用も抑えられます。

任意整理のメリットは、元本だけを分割で返済できる点です。

利息がカットされることで、返済総額を大幅に減らせます。また、財産を処分する必要がなく、職業制限もかかりません。

ただし、信用情報に登録されるため、5年程度はクレジットカードやローンの利用が制限されます。

個人再生

個人再生とは、裁判所を通じて借金を大幅に減額し、3年から5年で分割返済していく手続きです。

借金が最大で80から90パーセント減額されることもあります。

たとえば、500万円の借金が100万円程度まで減額されるケースもあります。

個人再生の大きなメリットは、住宅ローン特則を利用すればマイホームを手放さずに済む点です。

ただし、継続的な収入があることが条件であり、返済能力がまったくない場合は利用できません。

自己破産ほどの制約は避けたいが、任意整理では解決できないほど借金が膨らんでいる人に適した方法です。

自己破産

自己破産とは、裁判所に申し立てを行い、すべての借金の返済義務を免除してもらう手続きです。

借金がどれだけ多額であっても、免責が認められれば返済義務は完全になくなります。

自己破産のメリットは、借金をゼロにできる点です。

督促や取り立てから完全に解放され、生活を立て直すことができます。

一方で、20万円以上の価値がある財産は処分され、ブラックリストに登録されるというデメリットもあります。

また、一定期間は職業制限がかかる場合もあります。

まとめ:借金の時効を待つより債務整理のほうが低リスク

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借金が時効になることを期待して待つよりも、債務整理を行うほうが確実かつ低リスクです。

時効を待つ間にも利息や遅延損害金は膨らみ続けますし、裁判を起こされて時効が更新されるリスクもあります。

また、時効援用の手続きに失敗すると、時効が更新されて状況が悪化する可能性もあります。

一方、債務整理であれば、弁護士の力を借りて確実に借金問題を解決できます。

任意整理、個人再生、自己破産のいずれかを選べば、時効を待つよりも早く生活を立て直せます

まずは弁護士に相談し、自分に最適な解決方法を見つけることが最善の選択です。

\家族にバレない方法、探します/

フォワード法律事務所 保坂 康介

法律事務所FORWARD 代表弁護士

監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)

弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

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