良心的なヤミ金ならお金を借りても大丈夫かもしれない
そう考えている方は、今すぐその考えを捨ててください。
良心的なヤミ金、安全なヤミ金、まともなヤミ金は一切存在しません。
優しそうに見えるのは借りる前だけです。
- 滞納した途端に嫌がらせが始まる
- あらゆる手で完済を阻止する(利息が増える)
- 口座売買など犯罪に巻き込まれる
「もうヤミ金しかない」と追い詰められている状況でも、絶対に手を出してはいけません。
本記事では、なぜヤミ金に手を出してはいけないのか、そしてヤミ金以外の解決策について詳しく解説します。
借金問題で苦しんでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
良心的・安全・まともなヤミ金は絶対にいない

インターネット上では「良心的なヤミ金」「安全に借りられるヤミ金」といった情報が散見されますが、これらは全て虚偽の情報です。
そもそもヤミ金とは、貸金業の登録をせずに違法な高金利で貸付を行う業者のことを指します。
法律を守らない時点で、良心的でも安全でもまともでもありません。
どんなに丁寧な対応をされても、どんなに低い金利を提示されても、ヤミ金は犯罪組織であることを忘れてはいけません。
優しいのは借りる前だけ
ヤミ金業者は、お金を貸す前は非常に丁寧で優しい対応をしてきます。
審査なしですぐに貸してくれる、ブラックリストでも大丈夫、他社で断られた人でも歓迎などと甘い言葉で誘ってきます。
しかし、これは全て罠です。
一度お金を借りてしまうと、返済が遅れた瞬間に態度が豹変し、脅迫や嫌がらせが始まります。
借りる前の優しさは、獲物を捕まえるための演技に過ぎないのです。
本当に良心的で安全なら法律を守る
本当に良心的で安全な貸金業者であれば、必ず法律を守って営業しています。
貸金業法では、金利の上限が年20%と定められており、これを超える金利での貸付は違法です。
また、貸金業を営むには都道府県または財務局への登録が必須となっています。
登録番号を確認できない業者、法外な金利を請求する業者は、間違いなくヤミ金です。
どんなに困っていても、法律を守らない業者から借りることは絶対に避けるべきです。
絶対借りれるヤミ金でも借りたらダメな理由

「絶対借りれる」という言葉に惹かれて、ヤミ金に手を出してしまう方がいます。
しかし、絶対借りれるヤミ金から借りることは、人生を破壊する行為と言っても過言ではありません。
ここでは、なぜヤミ金から借りてはいけないのか、具体的な理由を説明します。
借金が1年で数倍に膨れ上がる
ヤミ金の金利は、法律で定められた上限をはるかに超える違法なものです。
トイチ(10日で1割)やトサン(10日で3割)といった金利が一般的で、年利に換算すると数百%から数千%にもなります。
例えば100万円を借りた場合、トイチの金利では10日ごとに10万円の利息が発生し、1ヶ月で30万円、1年では360万円以上の利息を支払うことになります。
元金が全く減らないため、借金は雪だるま式に増え続け、返済不可能な状態に陥ってしまいます。
電話が1日100回掛かってくるなどの嫌がらせを受ける
返済が遅れると、ヤミ金業者からの激しい取り立てが始まります。
1日に何十回、場合によっては100回以上の電話が掛かってきて、精神的に追い詰められます。
また、職場や家族、友人にまで取り立ての電話がかかり、人間関係が破壊されることも珍しくありません。
深夜早朝を問わず電話が鳴り続け、まともな生活を送ることができなくなってしまいます。
犯罪に加担させられる可能性がある
返済できない状況になると、ヤミ金業者から犯罪行為への加担を強要されることがあります。
銀行口座の売却、携帯電話の契約と譲渡、振り込め詐欺の受け子や出し子として働かされるなどの事例が報告されています。
これらは全て犯罪であり、加担してしまうと自分自身が逮捕され、前科がつく可能性があります。
借金を返すつもりが、犯罪者になってしまうという最悪の結果を招くのです。
個人情報を売られる・さらされる
ヤミ金に申し込む際に提供した個人情報は、他のヤミ金業者に売られることがあります。
一度情報が流出すると、複数のヤミ金業者から勧誘の電話やメールが殺到するようになります。
また、返済を拒否したり警察に相談したりすると、報復として個人情報をインターネット上に晒される被害も発生しています。
氏名、住所、電話番号、勤務先などがネット上に公開されると、その情報は半永久的に残り続け、日常生活に深刻な影響を及ぼします。
もうヤミ金しかないと考える人の状況

「もうヤミ金しかない」と考えてしまう背景には、さまざまな事情があります。
しかし、どんな状況であっても、ヤミ金に頼るべきではありません。
ここでは、ヤミ金を検討してしまう典型的な状況について説明します。
審査に通らない
銀行や消費者金融の審査に通らず、正規の金融機関から借りられない状況に陥ることがあります。
収入が不安定、勤続年数が短い、他社からの借入が多いなどの理由で審査に落ちると、焦りからヤミ金を検討してしまいます。
しかし、審査に通らないということは、返済能力がないと判断されているということです。
そのような状況でヤミ金から借りても、さらに状況を悪化させるだけです。
ブラックリスト入りしている
過去に返済の延滞や債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリスト入りの状態になります。
ブラックリスト入りしていると、原則として正規の金融機関からの借入ができなくなります。
この状況で「ブラックでも借りられる」と謳うヤミ金に惹かれてしまう方が多いのです。
しかし、ブラックリスト入りしている時こそ、借金を増やすのではなく、既存の借金を整理することを考えるべきです。
専業主婦でかりられない
専業主婦の場合、本人に収入がないため、多くの消費者金融では借入ができません。
貸金業法の総量規制により、原則として年収の3分の1までしか借りられないため、収入がゼロの場合は借入限度額もゼロになります。
家計のやりくりに困り、夫に内緒で借りたいという事情から、ヤミ金に手を出してしまう方もいます。
しかし、ヤミ金から借りたことが発覚すると、家庭崩壊につながる可能性が高く、絶対に避けるべきです。
すでにヤミ金から借りてしまったら

もしすでにヤミ金から借りてしまった場合でも、諦める必要はありません。
ヤミ金との契約は法律上無効であり、元金すら返済する義務はないのです。
ここでは、ヤミ金から借りてしまった後の対処法について解説します。
すぐに警察、金融庁に相談する
ヤミ金からの取り立てや嫌がらせを受けている場合は、すぐに警察に相談してください。
最寄りの警察署の生活安全課や、警察相談専用電話(#9110)で相談できます。
また、金融庁の金融サービス利用者相談室でも、ヤミ金被害の相談を受け付けています。
証拠となる電話の録音、メッセージのスクリーンショット、振込記録などを保存しておくと、相談や被害届の提出がスムーズになります。
弁護士に相談する
ヤミ金問題の解決には、ヤミ金対応に詳しい弁護士への相談が最も効果的です。
弁護士が介入することで、ヤミ金業者からの取り立てや嫌がらせを止めることができます。
また、既に支払ってしまったお金の返還請求や、被害届の提出支援も受けられます。
法テラスを利用すれば、経済的に余裕がない方でも弁護士費用の立替制度を利用できる場合があるので、まずは相談してみることをお勧めします。
もうヤミ金しかない!というときは?

「もうヤミ金しかない」と思い詰めている方に知ってほしいのは、ヤミ金以外にも必ず解決策があるということです。
ここでは、お金に困ったときに検討すべき安全で合法的な方法を紹介します。
どの方法も、ヤミ金に手を出すよりも遥かに良い選択肢です。
国が認めた借金減額制度:債務整理を検討
既に借金があり返済に困っている場合、債務整理という国が認めた借金減額制度の利用を検討すべきです。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの種類があり、状況に応じて最適な方法を選択できます。
任意整理では将来の利息をカットして返済額を減らし、個人再生では借金を大幅に減額できます。
自己破産では一定の条件下で借金がゼロになるため、新しいスタートを切ることができます。
弁護士や司法書士に相談することで、自分に最適な債務整理の方法を見つけることができます。
給料の前借りを申請する
急な出費で困っている場合、勤務先に給料の前借りを申請するという方法があります。
労働基準法第25条では、労働者が出産、疾病、災害などの非常時に、既に働いた分の給料の支払いを請求できると定められています。
これは借金ではなく、既に働いた分の給料を早めに受け取るだけなので、利息も発生しません。
会社によって対応は異なりますが、相談してみる価値は十分にあります。
中小の消費者金融を検討する
大手の消費者金融で審査に通らなかった場合でも、中小の消費者金融であれば借りられる可能性があります。
中小の消費者金融は大手とは異なる独自の審査基準を持っており、過去の信用情報よりも現在の返済能力を重視する傾向があります。
ただし、必ず貸金業の登録番号を確認し、金利が法定上限内(年20%以下)であることを確かめてください。
登録番号は金融庁のウェブサイトで確認できるので、借りる前に必ずチェックしましょう。
不用品を売却する
自宅にある不用品を売却することで、一時的な資金を得ることができます。
フリマアプリやリサイクルショップを利用すれば、衣類、家電、本、ゲーム、アクセサリーなど様々なものを現金化できます。
特にブランド品や電化製品は高値で売れる可能性が高いので、一度家の中を見直してみることをお勧めします。
売却した資金は借金ではないため、返済の必要がなく、精神的な負担もありません。
日払いバイトをする
即日でお金が必要な場合、日払いや週払いのアルバイトをするという選択肢があります。
引っ越しの手伝い、イベントスタッフ、工場での軽作業、清掃作業など、即日払いの仕事は数多く存在します。
求人サイトや派遣会社を通じて、自分の都合に合った仕事を見つけることができます。
働いた分だけ確実に収入が得られるため、ヤミ金のような危険を冒す必要はありません。
ヤミ金業者の手口

ヤミ金業者は巧妙な手口で借り手を騙し、借金の罠に陥れます。
ここでは、代表的なヤミ金業者の手口について解説します。
これらの手口を知っておくことで、ヤミ金被害を未然に防ぐことができます。
システム金融
システム金融とは、複数のヤミ金業者が組織的に連携して、債務者を騙す手口です。
一つのヤミ金業者から借りると、別のヤミ金業者から「返済を肩代わりする」と電話がかかってきます。
実際には借金を肩代わりするのではなく、新たな借金を作らされるだけで、借金がどんどん膨らんでいきます。
複数の業者から同時に取り立てを受けるようになり、精神的にも経済的にも追い詰められてしまいます。
後払い現金化
後払い現金化とは、商品を後払いで購入させ、その商品を業者が買い取るという形でお金を渡す手口です。
実際には価値のない商品を高額で購入させ、それを安く買い取ることで、実質的に高金利の貸付を行っています。
後日、商品代金として法外な金額を請求され、支払えないと激しい取り立てが始まります。
形式上は商品取引のため、貸金業法の規制を逃れようとする悪質な手口です。
先払い現金化
先払い現金化とは、給料や報酬などの債権を買い取るという名目で、先にお金を渡す手口です。
給料日前に現金を受け取り、給料日に手数料を上乗せした金額を支払うという仕組みですが、実質的には高金利の貸付です。
手数料は法定金利を大きく超えることが多く、一度利用すると抜け出せなくなります。
形式上は債権の売買のため、貸金業の規制を逃れようとする違法な手口です。
090金融
090金融とは、携帯電話の番号だけで営業し、固定の事務所を持たないヤミ金業者のことです。
電柱や公衆トイレなどに「即日融資」「ブラックOK」などと書かれた広告を貼り、090や080などの携帯電話番号だけを記載しています。
正規の貸金業者であれば固定電話番号や登録番号を明記する必要がありますが、090金融はこれらを一切表示しません。
摘発を逃れるために携帯電話番号を頻繁に変更するため、被害に遭っても業者を特定することが困難です。
年金担保金融
年金担保金融とは、年金を担保にお金を貸すと謳うヤミ金業者の手口です。
高齢者を狙い、年金証書や通帳、キャッシュカードを預かり、年金が振り込まれると勝手に引き出して返済に充てます。
実際には年金を担保にした貸付は独立行政法人福祉医療機構以外は行えず、それ以外は全て違法です。
年金がほとんど手元に残らず、生活が成り立たなくなってしまう高齢者が後を絶ちません。
自動車金融
自動車金融とは、自動車を担保にお金を貸すという名目で、実質的には車を奪い取る手口です。
車の所有権を業者に移転させられ、返済が遅れると車を勝手に売却されてしまいます。
貸付金額は車の価値よりも遥かに低く、金利は法外に高いため、ほとんどの場合、車を失うことになります。
車を失うだけでなく、借金だけが残るという最悪の結果になることも少なくありません。
押し貸し
押し貸しとは、本人の意思に関わらず、勝手に銀行口座にお金を振り込み、後から高額な利息を請求する手口です。
過去にヤミ金を利用したことがある人や、個人情報が流出した人が狙われやすい傾向があります。
突然口座にお金が振り込まれていても、それを使ってしまうと借りたことにされ、法外な利息を請求されます。
身に覚えのない振込があった場合は、絶対に使わず、すぐに警察に相談してください。
個人間融資
個人間融資とは、SNSや掲示板などで個人を装ってお金を貸すという手口です。
「個人なので審査なし」「信用情報関係なし」などと謳い、実際にはヤミ金業者が個人を装っています。
一度連絡を取ると、法外な利息を請求されたり、個人情報を悪用されたりします。
特に女性の場合、金銭的な見返りと引き換えに性的な行為を要求されるなど、深刻な被害に遭うケースもあります。
給料ファクタリング
給料ファクタリングとは、給料債権を買い取るという名目で、実質的には高金利の貸付を行う手口です。
給料日前に給料の一部を現金で受け取り、給料日に手数料を上乗せした金額を支払うという仕組みです。
手数料は年利換算で数百%にも達することがあり、実質的にはヤミ金と同じです。
令和2年に金融庁が給料ファクタリングは貸金業に該当すると判断し、登録なしで行うことは違法とされました。
まとめ:良心的・まともなヤミ金は存在しない。借りたら人生終わり

本記事で解説してきた通り、良心的なヤミ金、安全なヤミ金、まともなヤミ金というものは絶対に存在しません。
どんなに優しい対応をされても、どんなに低い金利を提示されても、ヤミ金は犯罪組織です。
「絶対借りれる」という言葉に惹かれても、「もうヤミ金しかない」と追い詰められても、絶対に手を出してはいけません。
しかし、どんなに困っていても、ヤミ金以外の解決策は必ず存在します。
債務整理という国が認めた借金減額制度を利用する、給料の前借りを申請する、中小の消費者金融を検討する、不用品を売却する、日払いバイトをするなど、合法的で安全な方法があります。
一人で悩まず、専門家に相談することで、必ず解決への道が開けます。
あなたの人生を守るために、正しい選択をする勇気を持ちましょう。

法律事務所FORWARD 代表弁護士
監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)
弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

