任意整理しない方がいいケースを8つ解説!しなければよかったケースは?

債務整理
任意整理しない方がいいケースを8つ解説!しなければよかったケースは?

任意整理は借金問題を解決する有効な手段ですが、すべての人に適しているわけではありません。

手続きを進めた後に「しなければよかった」と後悔する人も少なくないのです。

本記事では、任意整理をしない方がいい具体的なケースを8つ詳しく解説します。

  • 任意整理では解決できないほど借入している
  • ほとんど返済していない借金がある
  • 弁護士費用が任意整理の効果を上回る(費用倒れ)

任意整理のデメリットや、誤解されがちなポイント、さらには他の借金解決方法についても紹介します。

借金問題に悩んでいる方は、自分の状況に任意整理が本当に適しているのかを見極める参考にしてください。

目次

任意整理しない方がいいケース8選

督促

任意整理は借金の利息をカットして返済負担を軽くする手続きですが、状況によっては逆効果になることもあります。

以下の8つのケースに当てはまる場合は、任意整理を避けた方が賢明でしょう。

努力によって自力で返済できる

月々の返済額が収入に対して適切な範囲内であれば、任意整理は不要です。

具体的には、手取り収入の20%以内で返済できる状況なら自力返済が可能です。

例えば、月収25万円の人が月5万円の返済をしている場合、生活を見直せば完済できる可能性が高いでしょう。

任意整理をすると信用情報に記録が残り、約5年間は新たな借入やクレジットカードの作成ができなくなります。

自力で返済できるなら、わざわざブラックリスト入りするリスクを負う必要はありません。

家計簿をつけて無駄な支出を削減したり、副業で収入を増やしたりする努力を先に試すべきです。

同じ会社に対して任意整理をしたことがある

過去に任意整理をした債権者に対して、再度任意整理を申し込むのは困難です。

債権者側が「また返済が滞るのではないか」と警戒し、和解に応じてくれない可能性が高いからです。

特に消費者金融やクレジットカード会社は、顧客データを長期間保管しています。

一度任意整理をした記録があると、社内ブラックリストに登録され、再度の交渉は厳しくなります。

状況では、個人再生や自己破産といった別の債務整理手続きを検討する必要があるでしょう。

弁護士に相談し、自分の状況に最適な解決方法を見つけることが重要です。

任意整理では解決できない借入額がある

借入総額が年収を大きく上回る場合、任意整理では根本的な解決にならない可能性があります。

任意整理は利息のカットが主な効果であり、元金自体は減らないからです。

例えば、年収300万円に対して借金が500万円以上ある場合、利息をカットしても3年から5年での完済は現実的ではありません。

一般的に、任意整理で完済できる目安は、元金を3年(36回)から5年(60回)で割った金額を毎月支払える収入があることです。

借金総額が大きすぎる場合は、元金も減額できる個人再生を検討すべきでしょう。

自分の返済能力を見極めることが、適切な選択につながります。

自動車ローン・住宅ローンがある

自動車ローンや住宅ローンを任意整理の対象にすると、担保となっている財産を失う可能性があります。

ローンは担保付き債務であり、返済が滞ると債権者が車や家を引き揚げる権利を持っているからです。

ただし、任意整理は債務整理の対象を選べるため、自動車ローンや住宅ローンを除外して手続きすることは可能です。

例えば、消費者金融やクレジットカードの借金だけを任意整理し、自動車ローンは従来通り返済を続けるという選択ができます。

しかし、ローンも含めて返済が困難な場合は、任意整理では解決できません。

総合的な返済計画を立て、必要であれば他の債務整理方法を検討しましょう。

弁護士費用が任意整理の効果を上回る※減額効果30万円以下

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任意整理の減額効果が小さい場合、弁護士費用の方が高くついてしまうことがあります。

一般的に弁護士費用は1社あたり3万円から5万円程度かかるからです。

例えば、2社から合計50万円を借りていて、利息カットによる減額効果が合計20万円しかない場合を考えます。

弁護士費用が2社で8万円かかるとすると、実質的な減額効果は12万円にとどまります。

さらに、ブラックリスト入りのデメリットを考えると、費用対効果が見合わない可能性が高いでしょう。

減額効果が30万円以下の場合は、自力での返済や家計の見直しを優先すべきです。

収入が不安定、もしくは無職

任意整理後は3年から5年かけて元金を返済する必要があるため、安定した収入が絶対条件です。

収入が不安定だったり無職だったりする場合、和解した返済計画を守れない可能性が高いからです。

債権者は本当に返済できるのか」という視点で和解を判断します。

収入証明書の提出を求められることもあり、安定収入がないと和解自体が成立しないケースもあります。

仮に和解できても、途中で返済が滞れば債権者から一括請求される危険性があります。

無職や不安定な収入状況の方は、まず就職や収入の安定化を図ることが先決でしょう。

返済実績がほとんどない

借入後すぐに返済が困難になり、ほとんど返済実績がない状態での任意整理は困難です。

債権者から「最初から返済する気がなかったのでは」と疑われ、和解を拒否される可能性が高いからです。

一般的に、最低でも半年から1年程度の返済実績がなければ、債権者は交渉に応じてくれません。

特に借入から3ヶ月以内に任意整理を申し込むと、詐欺的な借入とみなされるリスクもあります。

状況では、まず数ヶ月間はできる範囲で返済を続け、誠実な姿勢を示すことが重要です。

どうしても返済が不可能な場合は、自己破産など別の手段を検討する必要があるでしょう。

ブラックリスト入りの影響が大きい(個人事業主)

個人事業主やフリーランスにとって、ブラックリスト入りは事業運営に深刻な影響を与えます。

事業用のクレジットカードが使えなくなったり、ビジネスローンが組めなくなったりするからです。

例えば、仕入れをクレジットカード決済している飲食店経営者が任意整理すると、仕入れ方法の変更を余儀なくされます。

また、取引先との信用問題に発展する可能性もあり、ビジネスチャンスを逃すリスクもあります。

個人事業主は会社員と違い、信用力が事業の存続に直結します。

任意整理を検討する前に、事業資金の借り換えや返済計画の見直しなど、他の選択肢を徹底的に探るべきでしょう。

任意整理しなければよかったケース3選

家計 借金 お金

実際に任意整理をした人の中には、手続き後に後悔する人もいます。

ここでは、「しなければよかった」と感じる代表的なケースを3つ紹介します。

ローンを組む予定があった

任意整理後の5年間はブラックリスト入りするため、住宅ローンや自動車ローンが組めなくなります

人生の大きなライフイベントを控えている場合、デメリットは想像以上に大きいからです。

例えば、結婚を控えていて新居購入のために住宅ローンを組む予定があった人が、任意整理をしてしまうケースです。

ブラックリスト期間中は配偶者名義でローンを組むしかなく、家族に迷惑をかける結果になります。

近い将来にローンを組む予定がある方は、任意整理のタイミングを慎重に検討すべきでしょう。

クレジットカード決済ができなくなった

任意整理をすると、ブラックリスト入りすることによりクレジットカードが強制解約されます。

現代社会ではクレジットカードが生活インフラとなっており、使えないことで不便さを実感する人が多いです。

例えば、NetflixやAmazon Prime、Spotifyなどのサブスクはクレジットカードがないと利用が困難です。

デビットカードやプリペイドカードで代替できる場合もありますが、すべてのサービスに対応しているわけではありません。

クレジットカードに依存した生活をしていた人ほど、任意整理後の不便さを強く感じるでしょう。

ブラックリスト入りが想像以上に不便だった

ブラックリスト入りの影響は、クレジットカードやローンだけにとどまりません。

  • スマートフォンの分割払いができなくなる
  • 賃貸契約の審査に通りにくくなる

例えば、最新のiPhoneを分割払いで購入しようとしても、信用情報に問題があると審査に落ちてしまいます。

クレジットカードの家族カードも作れなくなるため、配偶者や子どもにも影響が及ぶ可能性があります。

ブラックリスト入りの影響範囲は想像以上に広く、日常生活の様々な場面で制約を感じることになるでしょう。

任意整理のデメリット3選

デメリット demerit

任意整理には借金の利息をカットできるというメリットがある一方で、デメリットも存在します。

主なデメリットを3つ挙げ、それぞれについて詳しく解説します。

借金の元金は減らない

任意整理では将来発生する利息をカットできますが、元金自体は減額されません。

元金そのものの減額を期待して任意整理を選ぶと、期待外れになる可能性があります。

例えば、100万円の借金がある場合、任意整理をしても100万円は全額返済する必要があります。

減るのは今後発生するはずだった利息分だけで、過去に発生した利息や遅延損害金は交渉次第です。

借金総額が大きすぎる場合は、元金も減額できる個人再生の方が適している可能性があります。

ブラックリスト入りする

任意整理をすると信用情報機関に事故情報が登録され、約5年間はブラックリスト状態になります。

期間中は新たな借入やクレジットカードの作成、ローンの審査などが一切できなくなるからです。

日本には3つの信用情報機関(CIC、JICC、KSC)があり、すべてに情報が登録されます。

金融機関は情報を参照して審査を行うため、ブラックリスト期間中は審査に通過することがほぼ不可能です。

ブラックリスト入りは一時的なものですが、期間中の生活への影響を十分に考慮する必要があるでしょう。

弁護士などへ依頼費用がかかる

任意整理を弁護士や司法書士に依頼する場合、当然ながら費用が発生します。

一般的な費用相場は、1社あたり3万円~5万円程度、加えて減額報酬が発生することもあるからです。

例えば、3社の債権者に対して任意整理を行う場合、最低でも9万円から15万円程度の費用がかかります。

さらに、着手金や成功報酬、事務手数料などが別途必要になる事務所もあります。

多くの法律事務所では分割払いに対応していますが、返済と並行して弁護士費用も支払う必要があります。

費用面での負担も考慮に入れ、任意整理による減額効果と比較検討することが大切です。

任意整理をした方がいい・検討すべきケース

お金 費用

任意整理をしない方がいいケースがある一方で、積極的に検討すべき状況も存在します。

それぞれのケースについて具体的に見ていきます。

返済のための借入をしている(多重債務)

A社の返済のためにB社から借り、B社の返済のためにC社から借りるという多重債務状態は危険信号です。

状態を放置すると借金総額が雪だるま式に増え、最終的には返済不能に陥るからです。

多重債務者の多くは、利息の支払いだけで精一杯で元金がまったく減らない状態に陥っています。

任意整理をすることで利息をカットし、元金だけを計画的に返済できるようになります。

また、弁護士に依頼すれば債権者からの督促も止まり、精神的な負担も大幅に軽減されるでしょう。

多重債務に陥っている方は、早急に専門家に相談することをおすすめします。

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返済しても元金が減らない

毎月きちんと返済しているのに元金がほとんど減らない場合、利息の負担が大きすぎる証拠です。

特に消費者金融やクレジットカードのリボ払いは、年利15%から18%と高金利だからです。

例えば、100万円を年利18%で借りている場合、毎月2万円返済しても、そのうち約1万5千円は利息に消えます。

ペースだと完済まで7年以上かかり、総返済額は170万円を超えてしまいます。

任意整理で利息をカットすれば、返済した金額がすべて元金の減少に充てられます。

債権者からの督促に疲れ果てている

返済が遅れると債権者から電話や郵便で督促が来ますが、精神的に大きな負担になります。

督促が続くと仕事や日常生活に支障をきたし、うつ状態になる人も少なくないからです。

弁護士や司法書士に任意整理を依頼すると、即日で債権者からの督促が止まります。

「受任通知」という書類が債権者に送られ、以降の連絡は代理人である弁護士を通すことが法律で定められているからです。

督促のストレスから解放されることで、落ち着いて今後の返済計画を立てることができます。

督促に悩まされている方は、まず専門家に相談して受任通知を送ってもらうことから始めましょう。

財産を残したまま借金を減らしたい

自己破産とは異なり、任意整理では財産を手放す必要がありません。

自宅や自動車、貯金など財産を保持したまま借金問題を解決できるからです。

例えば、住宅ローンは従来通り支払いを続け、消費者金融の借金だけを任意整理するという選択が可能です。

また、生命保険の解約返戻金や退職金なども手元に残せます。

自己破産では一定額以上の財産は処分されてしまいますが、任意整理ならリスクがありません。

財産を守りながら借金を整理したい方にとって、任意整理は最適な選択肢と言えるでしょう。

任意整理にありがちな誤解

FAQ どうなる?? 質問

任意整理については、事実と異なる情報や誤解が広まっていることがあります。

ここでは、任意整理に関する代表的な誤解について正しい情報を提供します。

家族に必ずバレる

任意整理をしても、家族に必ず知られるわけではありません。

弁護士との連絡方法を工夫すれば、郵便物の送付先を事務所留めにするなど配慮してもらえるからです。

ただし、家族カードを持っている配偶者や、住宅ローンの連帯保証人になっている家族には影響が出る可能性があります。

完全に秘密にするのは困難ですが、少なくとも手続き自体で自動的に家族に通知されることはありません。

家族に知られたくない事情がある場合は、弁護士にその旨を伝えて対策を相談しましょう。

家族の財産や人生に影響する

任意整理はあくまで本人の債務整理であり、家族の信用情報や財産に直接的な影響はありません。

信用情報は個人単位で管理されており、家族間で共有されることはないからです。

例えば、夫が任意整理をしても、妻の信用情報には何の記録も残りません。

ただし、夫婦で住宅ローンを組んでいる場合など、共同債務者や連帯保証人になっている場合は別です。

基本的には家族に影響しないと理解しておいて問題ないでしょう。

戸籍・住民票に載る

任意整理をしても戸籍や住民票に記載されることは一切ありません。

債務整理の情報は信用情報機関に登録されるだけで、公的な記録には一切残らないからです。

自己破産の場合は官報に掲載されますが、任意整理は裁判所を通さない私的な手続きのため官報にも載りません。

したがって、市役所で住民票を取得しても、任意整理をした事実は一切記載されていません。

年金がもらえなくなる

任意整理をしても年金の受給資格や受給額には一切影響しません。

年金は社会保障制度であり、借金問題とは完全に別の制度だからです。

国民年金や厚生年金の保険料を滞納している場合は別問題ですが、任意整理自体が年金に影響することはありません。

また、既に年金を受給している高齢者が任意整理をしても、年金の支給が止まることはありません。

任意整理以外の借金解決方法

流れ ステップ 手順

任意整理が適さない場合でも、他にも借金を解決する方法があります。

ここでは、任意整理以外の主な債務整理方法を2つ紹介します。

個人再生

個人再生は裁判所を通じて借金を大幅に減額し、原則3年で返済する手続きです。

任意整理と異なり、借金の元金自体を最大5分の1から10分の1程度まで減らせます

例えば、500万円の借金がある場合、個人再生なら100万円程度まで減額できる可能性があります。

住宅ローン特則を利用すれば、自宅を手放さずに他の借金だけを減額することも可能です。

ただし、安定した収入があることが条件で、手続きも複雑で期間が長くかかります。

弁護士費用も任意整理より高額になりますが、借金総額が大きい場合は検討する価値があるでしょう。

自己破産

自己破産は裁判所を通じてすべての借金を免除してもらう手続きです。

収入がない、または借金総額が大きすぎて他の方法では解決できない場合の最終手段です。

自己破産が認められれば、数百万円、数千万円の借金でも返済義務がなくなります。

ただし、一定額以上の財産は処分されてしまい、自宅や自動車を失う可能性があります。

また、破産手続き中は一部の職業に就けない制限もあります。

自己破産は人生をリセットできる強力な手段ですが、デメリットも大きいため慎重な判断が必要でしょう。

任意整理に関するよくある質問

質問 疑問 Q&A

任意整理した方がいい借入額の目安は?

借入額が年収の3分の1を超える場合です。

金額を超えると、利息の負担が大きく自力での完済が困難になるからです。

例えば、年収300万円の人なら100万円以上の借金がある場合、任意整理を検討する価値があります。

任意整理すると持ち家を失う?

任意整理では持ち家を失うことはありません。

任意整理は特定の債権者だけを対象にできるため、住宅ローンを除外して手続きすることが可能だからです。

住宅ローンは従来通り返済を続け、消費者金融やクレジットカードの借金だけを任意整理できます。

任意整理したら家族にバレる?

任意整理は家族知られるリスクが低い手続きです。

弁護士事務所からの連絡方法を工夫したり、郵便物を事務所留めにしたりすることで秘密にできるからです。

ただし、クレジットカードが使えなくなることなどで、間接的に気づかれる可能性はあります。

まとめ:任意整理は安定収入があることが前提

ワンポイント

任意整理は借金問題を解決する有効な手段ですが、万能ではありません。

安定した収入があり、3年から5年で元金を返済できる見込みがある人に限られます。

自力で返済可能な場合や、借金総額が大きすぎる場合、収入が不安定な場合などは任意整理を避けるべきです。

一方で、多重債務に陥っている人や、利息の負担で元金が減らない人には有効な解決策となるでしょう。

任意整理を検討する際は、メリットとデメリットを十分に理解し、自分の状況に本当に適しているか慎重に判断してください。

不安な場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、最適な借金解決方法を見つけることが重要です。

借金問題は放置すればするほど深刻化するため、早めの行動が将来の生活を守る鍵となります。

\家族にバレない方法、探します/

フォワード法律事務所 保坂 康介

法律事務所FORWARD 代表弁護士

監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)

弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。

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