SNSの広告やLINEのオープンチャットで「簡単に稼げる」と誘われたメールセラピーという副業サイトが、実は悪質な詐欺であることが判明しています。
管理人まどかという人物や、小倉さゆりという資産家を名乗る人物から「10億円を渡す」と言われ、実際には手数料としてお金を騙し取られる被害が相次いでいます。
運営会社のUnited agency companyは実在せず、特定商取引法に基づく表示もデタラメです。
この記事では、メールセラピーが詐欺である根拠と具体的な手口、そして被害に遭った場合の対処法について詳しく解説します。
目次
メールセラピーは「タスク副業詐欺」

メールセラピーは典型的な「タスク副業詐欺」です。
タスク副業詐欺とは、簡単な作業で高収入が得られると謳い、最初は少額の報酬を支払って信用させた後、高額な金銭を騙し取る手口です。
消費者庁や国民生活センターも注意喚起を行っており、被害が全国で急増しています。
メールセラピーでは、相談メールに返信するだけで高収入が得られるとされていますが、実際には全く稼げず、逆にお金を支払わされるだけの詐欺サイトです。
国が認めた安全な副業サイトではなく、完全な違法行為ですので絶対に関わらないでください。
メールセラピーの副業が詐欺である根拠

典型的なタスク副業詐欺の手口だから
メールセラピーは、消費者庁が警告する「タスク副業詐欺」の特徴をすべて備えています。
簡単な作業で高収入が得られると謳い、最初は信用させるために少額の報酬が支払われることがあります。
しかし、その後「正規雇用契約のための手数料」「給与受け取りのための費用」などと理由をつけて金銭を要求し、支払っても報酬は一切振り込まれません。
これは詐欺の典型的なパターンであり、メールセラピーも全く同じ手口を使っています。
アップルギフトでの送金を求められるから
メールセラピーでは、支払い方法としてアップルギフトカードの購入を要求されます。
アップルギフトカードでの支払いを求めてくる時点で、ほぼ確実に詐欺です。
通常の正規の副業サイトや企業が、アップルギフトカードでの支払いを求めることは絶対にありません。
ギフトカードは追跡が困難で、詐欺師が好んで使う送金手段です。
メールセラピーでは専用コインを購入するためにアップルギフトカードのシリアルコードを送信するよう指示され、これによって金銭を騙し取られます。
実際に被害者の声が寄せられているから
インターネット上には、メールセラピーで被害に遭った人々の声が多数投稿されています。
Yahoo知恵袋などには「10億円いただけると言われたが、アップルギフトカードを買えと言われて詐欺だと気付いた」という相談が複数寄せられています。
また、以下は実際に被害に遭われた方の声です。
アップルギフトカードを使っての副業詐欺
【公式】メールセラピーと言う業者にも、同じく全てアップルギフトカードで、9/2〜9/18まででこちらは¥1,427,000を支払い済みです。
ネット上でも、「5,000円、25万円と徐々に金額が上がっていった」「結局お金を払っただけで報酬は一切もらえなかった」といった被害報告が後を絶ちません。
オープンチャット内で「稼げた」という投稿もありますが、これらは業者による自作自演の可能性が極めて高いです。
実際に稼げたという信頼できる証拠は一切存在しません。
会社情報がデタラメだから
メールセラピーを運営するとされるUnited agency companyという会社は実在しません。
特定商取引法に基づく表示では、所在地が「A International Bldg. 4F 11111, 500 Ave, New York, NY」となっていますが、この住所は実在しません。
ニューヨークに「A International Bldg.」という建物は存在せず、「500 Ave, New York, NY」に11111という番地もありません。
連絡先のメールアドレスもメールアドレスの形式として成立していない内容です。
日本の特定商取引法では、事業者名、運営責任者、所在地、連絡先の明記が義務付けられていますが、メールセラピーはこれを完全に無視しています。
メールセラピーとは?副業詐欺の手口を解説

SNSの広告で勧誘
メールセラピーの詐欺は、SNSの広告から始まります。
InstagramやFacebook、TikTokなどのSNSで「スマホ一つで簡単に稼げる」「月収100万円も可能」といった魅力的な広告が表示されます。
これらの広告は、経済的に困っている人や副業を探している人をターゲットにしており、非常に巧妙に作られています。
広告をクリックすると、メールセラピーの紹介ページやLINE登録へと誘導されます。
LINEのオープンチャットに誘導
広告から「最速でお金持ちになれる」というキャッチコピーの副業サイトに誘導され、LINEアカウントを複数登録させられます。
まず「★最速で稼ぐ☆情報お届け」というLINEアカウントを追加させられ、そこからオープンチャットの管理人「まどか」という女性の紹介ページへと誘導されます。
このまどかという人物の写真はフリー素材であり、実在しない架空の人物である可能性が極めて高いです。
その後、「副業オープンチャット」「メールセラピー求人案内」など複数のLINEアカウントをたらい回しに登録させられます。
このように複数のアカウントを経由させるのは、責任の所在を曖昧にして利用者を混乱させる詐欺の常套手段です。
小倉さゆりという人物から10億円渡すと言われる
複数のLINEアカウント登録を経て、ようやくメールセラピーの公式サイトにログインすると、「小倉さゆり」という86歳の女性からメールが届きます。
小倉さゆりは資産家を名乗り、「10億円をあなたに渡したい」と持ちかけてきます。
なぜ見知らぬ人に10億円もの大金を渡すのか、まともに考えれば不自然極まりない話ですが、詐欺師は巧みな言葉で信用させようとします。
この小倉さゆりという人物も、まどかと同様に実在しない架空の人物です。
10億円を受け取るために手数料として3,000円払う
小倉さゆりから10億円を受け取るためには、まず「正規雇用契約にカスタマイズする」ための手数料3,000円を支払う必要があると言われます。
10億円もらえるなら3,000円くらい安いものだと思わせる心理的な罠です。
この3,000円の支払いは、専用コインを追加する形で行われ、アップルギフトカードを購入してシリアルコードを送信するよう指示されます。
最初は少額なので「試しに払ってみよう」と思う人もいますが、これが詐欺の入り口です。
一度でも支払ってしまうと、詐欺師はあなたを「お金を払う人」と認識し、さらなる要求を始めます。
実際には振り込まれず、徐々に高い金額を要求される
3,000円を支払っても、10億円は振り込まれません。
代わりに「口座登録費用が必要」「税金の支払いが必要」「システム利用料が必要」など、次から次へと新しい理由をつけて追加の支払いを要求されます。
金額も徐々にエスカレートし、5,000円、1万円、5万円、25万円と高額になっていきます。
被害者は「もうここまで払ったのだから、あと少し払えば10億円がもらえる」という心理に陥り、支払いを続けてしまいます。
これは「サンクコスト効果」と呼ばれる心理現象で、詐欺師が巧みに利用する手法です。
気づいたら被害は数百万円に

追加の支払いを続けているうちに、被害額は数十万円から数百万円に膨れ上がります。
それでも10億円は一切振り込まれず、最終的にはサイトとの連絡が取れなくなります。
LINEアカウントもブロックされ、支払ったお金は全て騙し取られてしまいます。
この時点で詐欺だと気付いても、すでに手遅れです。
アップルギフトカードでの支払いは追跡が困難で、お金を取り戻すことは非常に難しくなります。
管理人まどかのオープンチャットに注意
メールセラピーへの入り口となるのが、管理人「まどか」のLINEオープンチャットです。
まどかという人物は、フリー素材の写真を使った架空の人物である可能性が非常に高いです。
オープンチャット内では「稼げた」「詐欺じゃない」という投稿が見られますが、これらは業者による自作自演です。
本当に稼げる副業であれば、このような不自然な勧誘方法を取る必要はありません。
LINEのオープンチャットは匿名性が高く、誰が運営しているのか不透明です。
まどかという管理人を名乗る人物がいても、その正体は詐欺グループの一員である可能性が高いため、絶対に信用しないでください。
【特商法に基づく表示】United agency companyは実在する?

住所を調べてもヒットしない
メールセラピーの特定商取引法に基づく表示には、運営会社として「united agency company」という企業名が記載されています。
| 販売事業者 | united agency company |
| 運営統括責任者 | James Aaron |
| 所在地 | A International Bldg. 4F 11111, 500 Ave, New York, NY |
| 電話番号 | +1 917-313-2196 |
| メールアドレス | unitedsweepstakes.com |
しかし、この企業は実在しません。
所在地として「A International Bldg. 4F 11111, 500 Ave, New York, NY」というニューヨークの住所が記載されていますが、この住所を調べても該当する建物は存在しません。
「A International Bldg.」という名前の建物はニューヨークには存在せず、もし「American International Building」のことを指しているとしても、住所が全く異なります。
郵便番号もデタラメ
記載されている連絡先の電話番号は海外の番号であり、メールアドレスもメールアドレスとして成立していない形式です。
郵便番号の記載もありますが、これも実在しない番号です。
日本の特定商取引法では、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守るために、販売業者名、運営責任者、所在地、連絡先の明記が義務付けられています。
メールセラピーの運営者は、この法律を完全に無視しており、すべての情報が虚偽です。
このような架空の企業が提供する副業で稼げるわけがなく、詐欺被害に遭った場合も責任の追及が極めて困難です。
小倉さゆりは存在しない?

10億円をくれるという架空人物
メールセラピーで10億円を渡すと言ってくる「小倉さゆり」という人物も、実在しない架空の人物です。
86歳の資産家という設定ですが、なぜ見知らぬ人に10億円もの大金を渡す必要があるのか、まともに考えれば不自然極まりません。
このような「お金配り」詐欺は古典的な手口で、昔から様々な形で繰り返されています。
「政府支援金3億円が当たった」「宝くじで10億円当選した」といった類似の詐欺も多数報告されています。
小倉さゆりという名前も、恐らく適当につけられた偽名でしょう。
プロフィール写真もフリー素材で該当する写真があります。
このような架空の人物を信じて個人情報や金銭を渡してはいけません。
弁護士サイトやニュースサイトでも注意喚起が
メールセラピーのような副業詐欺については、弁護士事務所のサイトやニュースサイトでも注意喚起が行われています。
消費者庁は令和7年2月6日に「タスク副業で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起」を発表しました。
国民生活センターも令和6年9月4日に「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル」として注意喚起を行っています。
警察庁のSOS47特殊詐欺対策ページでも、副業を名目とした詐欺について詳しく解説されています。
まとめ:メールセラピーはタスク副業詐欺!

メールセラピーは、典型的なタスク副業詐欺であり、絶対に関わってはいけない悪質なサイトです。
管理人まどかも小倉さゆりも実在しない架空の人物であり、運営会社のUnited agency companyも存在しません。
10億円を渡すという話は完全な嘘で、実際には手数料の名目で金銭を騙し取られるだけです。
アップルギフトカードでの支払いを求められた時点で、詐欺であることは確実です。
もしメールセラピーに登録してしまった場合は、絶対にお金を支払わず、すぐにLINEアカウントをブロックし、警察や消費生活センターに相談してください。
すでにメールセラピーの被害に遭ってしまった方は…
すぐに支払いを止める
もしすでにメールセラピーに金銭を支払ってしまった場合でも、これ以上の支払いは絶対にしないでください。
「あと少し払えば10億円がもらえる」と言われても、それは嘘です。
どれだけ支払っても、10億円が振り込まれることは絶対にありません。
さらなる支払いを止めることで、被害の拡大を防ぐことができます。
証拠を保存する
メールセラピーとのやり取りの記録は、すべて保存してください。
LINEのトーク履歴、サイト内のメッセージ、支払いの記録、アップルギフトカードの購入レシートなど、すべてが証拠になります。
サイトを退会したり、LINEアカウントをブロックする前に、必ずスクリーンショットなどで記録を残しておきましょう。
これらの証拠は、警察への相談や返金請求の際に必要になります。
弁護士に相談する
高額な被害に遭ってしまった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
副業詐欺の返金請求を専門に扱っている弁護士事務所や司法書士事務所があります。
相談料や着手金を無料としている事務所も多く、成功報酬型で対応してくれるところもあります。
実際に返金に成功した事例も多数報告されていますので、諦めずに専門家に相談してください。
被害に遭ってからの時間が短ければ短いほど、返金の可能性は高くなります。
できるだけ早く行動を起こすことが重要です。

法律事務所FORWARD 代表弁護士
監修者:保坂 康介(ほさか こうすけ)
弁護士登録から11年が経過し、これまで一つ一つの案件に丁寧に向き合い、着実に実績を積み重ねてまいりました。借金問題解決を強みとしており、今後も皆様と共に前進し、弁護士として的確な法的サポートを提供できるよう努めてまいります。


