格段に短くなる訳ではない
ＡＩチェック機能を利用したからといって、チェック期間が格段に短くなるというわけではありません。
会社は各取引先との間で契約書を締結します。
この契約書のリーガルチェックの重要性については、よくある質問『契約書リーガルチェック5つのポイント』で書いていますのでそちらもどうぞご確認ください。
この契約書のリーガルチェックですが、大体は弁護士に依頼される会社様がほとんどかと思いますが、最近はAIによる契約書リーガルチェックサービスを提供する会社も多く見られます。
このAIによる契約書のリーガルチェックサービスを利用すればチェックに要する時間を大幅に短縮でき、外の仕事に時間を使うことができるのではないかと思われる経営者の方、法務部の方も多くいらっしゃるかと思います。
もちろん、ＡＩは契約書のリーガルチェックに要する時間を短縮する効果も期待することが出来ます。でも、話はそんなに簡単ではありません。
ＡＩによるチェック結果をチェックする必要性
確かに、契約書の案をＡＩチェック機能に読み込ませれば瞬時にチェック結果が手元に届きます。
ただ、AIによるチェック結果をそのまま実際の契約書に盛り込むことができるかというと必ずしもそうではありません。
AIは現在施行されている法律に沿ったうえで契約書案のあらゆる問題点を炙り出してくれます。この点についてAIは群を抜いて優れています。
一方で、契約を結ぶ当事者は当然ですが、人間です（法人・個人問わず）。
AIによるチェックは、契約書案に書かれている文体を形式的に審査しているだけで、当事者双方が契約を締結するに至った経緯、契約当事者の関係性等が考慮されているとは決して言えません。
したがって、ＡＩによるチェック結果をさらにチェックすること、具体的にはＡＩが提供してくれる修正文案をそのまま契約書に反映してよいかどうかを吟味することが必要となってくるのです。
ＡＩによるチェック機能を利用することで契約書案に潜んでいる問題点を炙り出すための時間は格段に短縮することができる一方で、ＡＩによるチェック結果をどこまで契約書に反映するべきかを検討するための時間は必要というわけです。
当事務所においては・・・
上記のとおり、ＡＩによるチェック機能を利用することで契約書案に潜んでいる問題点を炙り出すための時間は格段に短縮することができる一方で、ＡＩによるチェック結果をどこまで契約書に反映するべきかを検討するための時間は必要です。
当事務所でも契約書のリーガルチェックをする際、ＡＩによるチェック機能を利用すると同時にチェック結果を詳細に検討するということをしています。
契約の種類も多数に上り、契約書の分量も案件によって様々なのであくまで目安として考えていただきたいのですが、当事務所では契約書のリーガルチェックにＡＩチェック機能を利用したことにより、チェックに要する時間はチェック機能利用前と比較して３分の２程度には短縮することができたかなという印象です。
概ね２～５日以内にはチェック結果をご依頼者様のお手元にお届けすることが出来ている状況です。